先月2015年9月29日、上野動物園のブラウンキツネザルのメスが老衰のため死亡しました。ブラウンキツネザルの寿命は野生で25歳くらいと言われますが、この個体は34歳の長寿でした。

死亡したブラウンキツネザルのメス(2014年11月)
2009年に上野動物園に「アイアイのすむ森」がオープンし、3歳年上のオスとともに財団法人進化生物研究所から来園しました。
・関連記事「
アイアイとキツネザルを新施設に移動」(2009年5月30日)
2頭はとても仲がよく、お互いに寄り添いながらしっぽで相手を包み込んで寝るほほえましい姿をいつも見ることができました。

仲よくすごしていたブラウンキツネザル2頭(2011年)
2年前の2013年9月20日、オスが35歳で死亡し、メスは上野動物園でたった1頭のブラウンキツネザルとなってしまいました(ニュース↓)。
オスととても仲がよく、すでに平均寿命を超えていたこのメスが、オスを追うように死んでしまうのではないかと心配をしていましたが、その後約2年間、元気に過ごしてくれました。
・関連記事「
アメリカバイソン『グンマ』とブラウンキツネザル『No.081』、長い間ありがとう」(2013年9月22日)
メスの死亡後、残念ながら上野動物園でのブラウンキツネザルの展示は終了です。おばあちゃん(と私たち飼育担当者は呼んでいました)、ありがとう。
〔上野動物園西園飼育展示係 下重法子〕
(2015年10月23日)