ニュース
不忍池の池にオオワシあらわる──上野 11/15
 11月11日、東園にいたオオワシ(オス)を不忍池にうつしました。さて、どこに? こたえは、西園の弁天門(回転する門のあるところ)にちかい小さな島。島には網も囲いもないうえ、岸から数メートルしかはなれていないので、オオワシのすがたがよく見えます。

 このオオワシは、銃に撃たれて傷をおった状態で、千葉県旭市の海岸で保護されました。上野動物園にやってきたのは、1973年6月25日です。これまで東園の猛禽舎にいました。ねんのため、あらためてレントゲンをとったところ、やはり撃たれたあとが確認されました。とくに羽を切ったりはしていないのですが、飛ぶことはできません。

 現在、おちつくまでようすを見ているところですが、困るのがカラスたち。3羽くらいでやってきて、木の上にのぼって休んでいるオオワシにちょっかいを出すのです。「猛禽」とはいえ、カラスあいてのオオワシは鷹揚なようす。むしろ、困っているようにも見えます。なんどか、カラスがあんまり近よってくるので、逃げようとしたオオワシは、1メートルくらいの高さにある「巣」からボチャンと池に落ちちゃいました。カラスめ~。

 島のまんなかには、人工的に水がわきあがってくるようなつくりになっていますが、いずれここに魚を放して、オオワシの餌とすることも考えています。これなら、カラスに横取りされる心配がありません。いまは、オオワシには鶏頭などをあたえています。

 上野動物園に来ておよそ30年が経つこのオオワシは、体も大きく、すでに来園者の注目を集めています。弁天門の手前で、不忍池の中の島に目をやってみてくださいね!



・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」のオオワシはこちら



ページトップへ