2013年3月に、大阪市天王寺動物園から多摩動物公園にソデグロヅルのペアがやってきたことはお知らせしました。
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「ソデグロヅルの近況[1]」(2013年04月19日)
その後、昨年人工授精を実施し、後は卵を待つばかり……という状態でしたが、天王寺ペアのメスは産卵には至りませんでした。
そして2014年も4月からソデグロヅルの人工授精を実施しています。多摩で飼育している初代緑ペアはもちろん、天王寺ペアにも実施しました。
初代緑ペアは4月中に産卵しましたが、天王寺ペアには5月に入っても産卵がみられませんでした。
今年もまた産卵はないのだろうかと半ばあきらめかけていた5月19日、待望の卵が生まれました。卵は取り上げて育雛舎に預けました。これからは2つ目の産卵を期待して人工授精を続ける予定です。
まだ、有精卵か無精卵かはわかりません。普通、産卵直後はメスが卵を抱くことが多いのですが、天王寺ペアはオスの方が卵への関心が高いようで、採卵のためケージに近づいたときはオスが抱卵していました。
少し気は早いですが、彼らがどんな子育てをするのか楽しみにしています。
写真:ソデグロヅルのオス(奥)の足元に卵が見える
〔多摩動物公園南園飼育展示係 土屋泉〕
(2014年05月23日)