井の頭自然文化園水生物館では、2009年5月22日から30日にかけてカイツブリが6卵を産み、6月13日から20日にかけて5羽のひなが孵りました。最初に孵ったひなは残念ながら翌日死亡し、最後に残った1卵は孵化しませんでしたが、4羽のひなが元気に育っています。
ニュース「
カイツブリのひなが親鳥の背中から顔を出しました」
(2009年06月23日)
ニュース「
カイツブリのひなの成長」
(2009年06月26日)
・動画「
カイツブリのひな、成長中」(2009年06月18日撮影)
カイツブリの子育ての大きな特徴のひとつは、ひなが親鳥の背中に入って過ごすことですが、最近、ひなは水面で泳いでいるか、巣の上にいることが多く、親の背中に入っている時間はかなり少なくなりました。そのかわり、いつでもひなのすがたを見ることができます。
じつは、ひなたちは今でも親鳥の背中によく入ろうとしています。しかし、親鳥はひなたちが背中に乗ってくるのを、以前のように積極的に受け入れようとしません。ひなが大きくなってきたので、親鳥の背中に入りきらなくなってきているのも事実です。
ひなは潜水のしかたが徐々にうまくなってきました。水中をよく見ていて、弱った小魚(モツゴ)を潜って捕まえることもあります。孵化してからまだ12~17日しか経っていませんが(2009年7月2日現在)、いろいろなしぐさがおとなっぽくなってきました。鳥の成長はものすごく早いものだと感心する毎日です。背中から顔を出すひなが見られるのは、もうあとわずかな期間だと思います。
写真上:親の背中に乗るひな。よく見ると、
ひなの下半身がはみ出ています
写真中:後ろから見たところ。ひなは、もう
親の背に乗れないほど大きくなりました
写真下:ひなのしぐさも、おとなっぽくなってきました
〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 荒井寛〕
(2009年07月03日)