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アルパカ「モコ」の「ム-」の意味
 └─上野  2009/05/15

 こちらのニュースでお知らせしたとおり、上野動物園の子ども動物園では、来園したアルパカの名前を募集しました。2009年4月5日~11日に 1,241票をいただき、ダントツ人気の「モコ」(投票数 670)に決定しました。ぴったりの名前をありがとうございました。モコに投票したくださった方の中から、抽選で5名の方に記念品をお送りしました。

 モコは最近、ラマやミゼットホースなどといっしょに運動場へ出るようになり、環境にも慣れてきたようです。でもまだ甘えん坊のモコは、他の動物に寄り添って甘えたいようす……。でも、まわりのラマもミゼットホースも、これまで干渉しあわずに過ごしてきたため、モコを少し煙たがっているようです。

 モコが特に好きなのはラマのラーマ。お母さんと思っているのか、お兄ちゃんと思っているのか、とにかくいつもいっしょにいます。ラーマは決まったところに糞をするのですが、ラーマの糞の隣には、モコの小さな糞が寄りそうように並んでいます。そこまで?と思うくらい熱烈なものを感じますよね。

 でも、ラーマはもともとあまりベタベタされるのが好きではないので、モコが近寄ってくると「プー」と威嚇の声をあげます。モコはその意味がわかっていないのか、お得意の連続「ムームー」で答えます(「ムー」については、こちらのニュースをごらんください)。

 お互い一方通行な関係の2頭ですが、寝小屋も隣どうし。モコは背伸びをしてラーマの部屋を覗いて「ムームー」言っていますが、ラーマはしらんぷり。もう少し相手してあげてもいいのに、と思いますが、こればっかりは私たちにはどうしようもないので、長い目で見守っていきたいと思います。

 ラーマに心を開きっぱなしのモコですが、私たちには少ししか開いてくれません。まだ少し人が怖いようで、近くに寄ると逃げていきます。それでも平日の午前中に開催している「ともだち牧場ふれあいコーナー」(開催しない場合もありますので、事前にお問い合わせください)に登場するようになってからは、触られることに少しずつ慣れてきているようです。

 「ムー」の意味は、きっと「お願い」ではないでしょうか。ラーマを散歩のために運動場から連れ出すと、モコは走りながらついてきて「ムー」(ラーマ君いかないで)」、青草を見ると「ムー」(青草ちょうだい)など、ラーマと餌に関して「ムー」が出ます。小さい体で一生懸命色々なことを伝えようとしているのですね。みなさんもモコの「ムー」を聞きに来てください。みなさんの前で鳴くとき、「ムー」はいったいなんという意味なのでしょう?

〔上野動物園子ども動物園係 橋川真弓〕

(2009年05月15日)



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