テレビCMでごらんになった方も多いでしょう。あの動物が2009年3月29日、上野動物園の子ども動物園にデビューしました。モコモコした体、つぶらな瞳──そう! アルパカです。アルパカは昨年(2008年)も短期間来園していましたが、今回、正式に上野動物園の動物になりました。
来園したのは2008年8月20日生まれの女の子。こげ茶色の小さな体にウルウルとした目。かわいい以外の何物でもありません! 健康チェックが終わり、担当者が動物病院に迎えに行きました。少し緊張しつつも、ゆっくりとした足どりで子ども動物園に移動。しかし、見れば見るほどぬいぐるみです。
小屋に入れましたが、知らない場所で知らない人ばかりに囲まれ、落ち着かないようす。そばを通る物や人を中からしきりに見つめています。ときどき小さく「ムー」と鳴いて何かを訴えています。寂しいのかな?とそばに寄ると、横目でこちらを見ながら逃げて行きます。でもまた「ムー」……。少しほっておくと、連続して「ムー、ムー」。近づくと逃げ、少しすると「ムー」。たしかに何か言ってます! これから信頼関係を築き、「ムー」の意味を解明してきます。
先輩動物たちは、モコモコした小さな新入りに興味津々。とくに、隣の運動場にいるミゼットホースのシノブとロバのリリーは2頭でならび、おびえたような同じ表情をしています。いちばんなかよくしてほしかったラマは、まったく興味がないようすで、アルパカに見向きもしません。
アルパカは、見たことのない動物たちに少しビビりながらも、お得意の「ムー」を連発しています。うまくなじんでくれるといいのですが。がんばれアルパカ!
今回来たアルパカには、まだ名前がついていません。そこで、2009年4月5日(日)~4月11日(土)、名前の投票募集をおこないます!
候補名は、「まゆ」「葉月」「パフ」「モコ」の四つ。子ども動物園の「ともだち牧場」前に投票箱を設置します。アルパカは、この「ともだち牧場」にいます。その愛くるしいすがたをぜひごらんください。運がよければ「ムー」が聞けるかも!
〔上野動物園子ども動物園係 橋川真弓〕
(2009年04月03日)
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