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続・新たな視点で見てみると(8)
 にせものキャビアから生まれた仔は「だんご!?」
 └─葛西  2009/02/06

 一か月ぶりの「続・新たな視点で見てみると」。前回はこちらです

 突然ですが、「代用キャビア」って食べたことありますか? ちょっと高級な食品売場などで、キャビアにしては破格の安さで売っていたりします。

 本物のキャビアは、チョウザメの卵の塩漬けです。では、この代用キャビアは何からできているのでしょうか? パッケージをよく見ると──「ランプフィッシュ・キャビア」とか、「原材料:ランプフィッシュ卵」などと書かれているものが多いようです。

 葛西臨海水族園では、この代用キャビアの親を世界の海エリア「北海」水槽で展示しています。葛西臨海水族園での種名表示は「ランプサッカー」。サッカー(sucker)とは吸盤のことで、その名のとおり、お腹に吸盤があり、水槽内でもよく岩や壁に吸いついています。

 このランプサッカーが昨年(2008年)9月、卵を産みました。食べてみたい衝動をおさえつつ、2か月間たいせつに育てたところ、全長5ミリほどの稚魚がたくさん生まれました。その一部を小型ケースに入れ、2009年1月29日から、親のいる水槽で展示しています。

 卵と稚魚のようすを動画でごらんください。

【動画:孵化直前の卵~全長7ミリほどに育った稚魚】

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 ランプサッカーは、北アメリカ北部やヨーロッパ北部などの冷たい海にすむダンゴウオのなかまで、「ヨコヅナダンゴウオ」と呼ばれることもあります。小さくて可愛いのは今のうちだけ?かもしれません。お早めにごらんください。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕

(2009年02月06日)



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