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パンダの日記念商品「アニア ジャイアントパンダ シャオシャオ・レイレイ」発売 / 飼育係の奮闘記
 └─ 2023/10/20
 2023年10月28日「パンダの日」を記念して、ジャイアントパンダの上野動物園限定フィギュア(アニア)を新発売します!

 今回は1歳半ごろの双子パンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」をモデルに製作した商品です。監修した飼育係の熱意あふれる奮闘記とともに、商品への細かなこだわりを感じてください。


飼育係の製作監修 奮闘記

 「アニア“第二弾”製作進行が決まりました!」──2022年某日、待ちに待った知らせがついに飼育係のもとに飛び込んできました。以前、親子ジャイアントパンダのフィギュア(アニア)を監修し、こだわりを形にする貴重な経験をした飼育係は、次の機会を虎視眈々と狙っていたのです。

 第二弾はなんと、双子パンダの形状をイチから考えてよいとのこと。つまり最初の課題は、2頭分のポーズを検討することでした。まず思いついたのが「パンダ座り」です。世に出回っているパンダのフィギュアはたくさんありますが、意外にも納得のいくパンダ座りの商品は少ないので、「自分たちで作ろう!」と提案しました。

 もうひとつは、四肢と尻をついた犬座りのポーズにしました。アニアは「動かして遊べる可動パーツ付動物フィギュア」なので、その特徴を活かして、パンダのフィギュアとしてはめずらしい口を動かせる仕様を採用し、シンプルなポーズで顔部分を映えさせることで表情の変化をしっかり楽しめるようにしました。

パンダ座り
犬座り

 さて、肝心のシャオシャオとレイレイを、どちらのポーズにするのかですが……飼育係が持つ「2頭への印象」で決めました。シャオシャオは飼育係が声をかけるとキラキラとした顔を向けてくることに定評があるので、顔に重点を置いた犬座りにしました。一方、レイレイはどっしり腰を据えて、周りにあるタケを手あたりしだいに食べるので、パンダ座りがぴったりだという結論に至りました。

 2頭のポーズが決まったところで、次は型作りで押さえてほしいポイントを開発担当者に伝えました。パンダは比較的単純なフォルムをしていますが、そのぶん少し崩れただけで違和感が出てしまいます。四肢の太さや内股具合、肉球の形、肩の高さ、尾のつき方など、とくに気を付けてほしいところを列挙していきました。また、顔の部分については、輪郭の形や額の広さ、口角の上がり方、吻の長さなど、2頭の細かい違いがわかるような写真とともに、それぞれの特徴を伝えました。

 ただ、第一弾のときにも感じましたが、双子の顔を直接見分けるのは簡単でも、それを第三者に伝えるのは難しいことでした。たとえば「シャオシャオはぱっちりした目と笑ったような口元が印象的」「レイレイは目がとろんと眠そうで、全体的にぼんやりとした雰囲気」のように、どうしても抽象的な表現になってしまうことがありました。しかし、そういった情報もしっかり資料に落とし込まれ、無事にアニアの製造元へと渡されたのでした。

シャオシャオ
レイレイ

 その後、サンプル画像をもとに何度か形の調整をおこない、彩色についても第一弾と同様に細かい修正を加え、ついに完成したのがこちら!




シャオシャオ




レイレイ

 なんということでしょう。まるで本物のシャオシャオ、レイレイがそこにいるかのような出来栄えです。シャオシャオは口の可動パーツとも相まって、明るく元気な顔つきが見事に再現されました。レイレイは難易度の高いポーズに挑戦しましたが、右前足を挙げつつも動く気配がまったく感じられず、パンダ座りの安定感とレイレイのぼんやりした雰囲気がよく表れた仕上がりとなりました。

同封している動物園カードには、シャオシャオとレイレイについて飼育係からひとことコメントを添えているので、ぜひご覧ください。


動物フィギュア「アニア ジャイアントパンダ シャオシャオ・レイレイ」

 株式会社タカラトミーとの共同で開発した動物フィギュア「アニア ジャイアントパンダ シャオシャオ・レイレイ」(税込2,475円)は、上野動物園内のギフトショップで2023年10月28日(土)から発売します。都立動物園・水族園の通信販売サイト「TOKYO ZOO SHOP」でもお買い求めいただけます。

 ジャイアントパンダのシャオシャオ・レイレイの魅力を、手のひらサイズにギュっと詰め込んだ商品です。ぜひ手に取って、飾って遊んで、自由にお楽しみください。製作陣の細かなこだわりを感じてもらえたらうれしいです。

※写真の商品は、仕様などが実際の商品と多少異なる場合があります
※商品は売り切れる場合があります。あらかじめご了承ください

〔上野動物園西園飼育展示係・総務部商品開発係〕

(2023年10月20日)



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