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【近況更新】「子ども動物園すてっぷ」で飼育しているブタについて
 └─ 2021/08/04(2023/03/24更新)
2023年8月2日追記:
 「カマデー」の近況を追記しました。くわしくはこちらをご覧ください。



 上野動物園の西園「子ども動物園すてっぷ」で飼育しているブタ「アグー」と「アヨー」の高齢化に伴い、動物の体調を優先した管理を実施します。

 そのため、展示時間の変更や展示を中止する場合がありますのでご了承ください。そして、3頭のことをこれからもあたたかく応援していただければ幸いです。

アグー「チルー」(メス、13歳、2008年11月7日来園)
 2021年に入り血液検査により白血球の著しい増多を認め、CT検査と細胞診により、肺や腎臓などに腫瘍の転移とみられる病変が見つかっています。現在、飼育担当と獣医師により、チルーの生活の質(QOL)の維持を第一とした治療と毎日のケアを続けています。

 チルーは2021年9月6日に死亡しました。死亡の経緯などについてはこちらのページをご覧ください。


アグー「チルー」
(撮影日:2021年7月19日)

アグー「ナビィ」(メス、12歳、2009年9月25日来園)
 高齢ではあるものの食欲があり、健康な状態を維持しています。


アグー「ナビィ」
(撮影日:2021年7月19日)

アヨー「カマデー」(メス、13歳、2008年11月7日来園)
 2019年に皮膚の扁平上皮癌とそれに伴う膿瘍が見つかりました。その後、癌は改善しましたが、膿瘍が続いたため皮膚の状態を考慮して入院治療をおこないました。治療により皮膚の状態はよくなりましたが、膿瘍が再発したため、現在(2021年8月)は展示を中止して治療をおこなっています。


アヨー「カマデー」
(撮影日:2021年7月19日)

アグーとアヨーについて

 アグーは、14世紀に中国から持ち込まれた中国系のブタが起源とされ、沖縄では「島豚(しまぶた)」と呼ばれ古くから利用されてきました。全身黒色で耳は大きく垂れ、胴が短く、背もへこんでいます。粗食に耐え、体質は強健です。

 アヨーは1844年、難破船救助の謝礼としてイギリスから琉球王府に寄贈されたブタが起源とされていて、「唐豚(からぶた)」と呼ばれています。体には黒斑と白斑があり、アグーほど背がへこみません。性質は温和で、肉豚としてよく育ちます。

アヨー「カマデー」の近況(2021年9月6日追記)

 治療により皮膚の状態はすっかり回復しました。投薬も中止してようすをみていましたが、体調に問題はないので9月7日から展示を再開します。


皮膚の状態はすっかり回復したカマデー
(撮影日:2021年9月6日)

アヨー「カマデー」の近況(2021年9月22日追記)

 カマデーの皮膚の膿瘍が再発したため、2021年9月22日から当面のあいだ、展示を休止して治療をおこないます。今後の展示については子ども動物園すてっぷ「ふたば牧場」の掲示にてお知らせしますので、どうぞご了承ください。

 カマデーをご覧いただくことはできませんが、ブタ(アグー「ナビィ(メス)」)の展示は継続いたします。


治療をおこなうカマデー
(撮影日:2021年9月22日)

アヨー「カマデー」の近況(2023年3月24日追記)

 皮膚の状態が落ち着いたため、ふたば牧場での展示を再開していましたが、2023年1月18日に体調を崩し、再び入院しました。入院中に各種検査をおこない、寒い時期は大事をとって室内で管理していましたが、気候がよくなってきたため2023年3月20日(月・休園日)にふたば牧場に戻りました。

 今後は、15歳と高齢になったカマデーの体調を最優先とした展示をおこなっていく予定です。展示の有無については、ふたば牧場の掲示をご確認ください。


ふたば牧場にもどってきたカマデー(左)(撮影日:2023年3月20日)

〔上野動物園子供動物園係〕

(2021年08月04日)
(2021年09月06日:アヨー「カマデー」の近況を追記)
(2021年09月22日:アヨー「カマデー」の近況を追記)
(2023年03月24日:アヨー「カマデー」の近況を追記)
(2023年08月02日:アヨー「カマデー」の近況記事へのリンクを追記)



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