上野動物園では、ジャイアントパンダ繁殖に向けた準備を進めていますが、パンダの一般的な繁殖期間である2月から5月までの繁殖状況について、お知らせします。
2015年の繁殖行動の経過について
上野動物園では、ジャイアントパンダの自然交配を目指し、2頭のパンダの発情兆候を注意深く観察してきたところ、リーリー(オス)は、1月上旬ごろから頻繁にシンシン(メス)のにおいに興味を示し、恋鳴き、においつけ、水浴びなどの発情を示す行動が見られてきました。
シンシンは、3月中旬から、水浴びをする、鳴き交わすなどの、発情に関する行動が若干見られましたが、発情行動の発現は散発的で、これまで、交尾に至るような強い発情行動は見られませんでした。
ジャイアントパンダの繁殖期は一般的には年1回、2月から5月にやってくることが多いですが、6月以降も発情が見られる可能性があるため、引き続き、通常の飼育管理の中で2頭の状態を注意深く観察します。今後も、発情兆候が強く現れた場合は展示を中止する場合があります。
1月上旬 | リーリーに発情の兆候があらわれる |
2月5日 | 繁殖準備開始についてのお知らせを発表 |
2月9日 | 繁殖準備開始 繁殖の際に使用する屋外放飼場への慣らし放飼 リーリーとシンシンの室内間の目隠しの取り外し 観覧通路外側に目隠し(フェンス)の事前設置 |
3月中旬 | シンシンに発情行動(リーリーとの鳴き交わし、水浴びなど)が時折見られるようになる |
3月13日 | 中国ジャイアントパンダ保護研究センターの専門家2名が来園 |
4月23日 | 中国専門家1名が帰国 |
5月27日 | 中国専門家1名が帰国 |
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リーリー(オス) | シンシン(メス) |
(2頭のプロフィールはこちら(UENO-PANDA.JP))
目隠しフェンスの撤去について
2015年2月9日から、ジャイアントパンダ繁殖に向けた準備のため、パンダ舎観覧通路外側に目隠し(フェンス)を設置していましたが、パンダの一般的な繁殖期間である2月から5月を過ぎたため、繁殖準備のための目隠し(フェンス)を、2015年6月8日(月)に一旦撤去することにしました。
※ジャイアントパンダ運動場は「観覧通路以外」の場所からでも「観覧通路ごしに」一部が見える構造になっていますが、目隠し(フェンス)は「観覧通路の外側」(観覧通路の背中側)に設置してあります。目隠しを設置しているあいだは、観覧通路に入れば展示室や運動場が見られますが、目隠しの外からは見ることができません。ご了承ください。
◎関連サイト:
上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」
(2015年06月03日)