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ジャイアントパンダの繁殖に向けて準備を開始します
 └─2015/02/05

 上野動物園で飼育しているジャイアントパンダ2頭がまもなく繁殖期を迎えます。2頭はふだん別々のスペースで過ごしていますが、交配に適したタイミングを見計らって数日間同居させる予定です。

 上野動物園では2頭の同居を視野に入れ、円滑に進めるために事前の準備を進めます。それにともない、どちらか1頭のパンダが見られなくなる場合があります。また、同居させる際には、開園日であっても2頭の公開を中止しますので、あらかじめお知らせします。

1.ジャイアントパンダ2頭について

リーリー(オス)
2005年8月16日
臥龍保護センター生まれ
シンシン(メス)
2005年7月3日
臥龍保護センター生まれ

2.期間   2015年2月9日(月)~5月頃までの繁殖期
       ・2月9日(月)から繁殖に向けた準備を進めます。
       ・同居は交配に適した時期に数日間おこなう予定です。

3.繁殖に向けた準備の内容
       ・繁殖の際に使用する屋外放飼場に個体を出して慣らします。
       ・オスの部屋とメスの部屋の間にある目隠しを取り外します。
       ・観覧通路の外側に目隠し(フェンス)を設置します(2月9日に工事予定)。
         ※ジャイアントパンダ運動場は「観覧通路以外」の場所からでも「観覧通路ごしに」
          一部が見える構造になっていますが、目隠し(フェンス)は「観覧通路の外側」
          (観覧通路の背中側)に設置します。目隠しを設置しているあいだは、観覧通路
          に入れば展示室や運動場が見られますが、目隠しの外からは見ることができなく
          なります。ご了承ください。

4. 同居の際に使用する屋外放飼場と事前準備について

 一般的にジャイアントパンダの繁殖期は年1回、2月から5月に訪れます。この間、妊娠の可能性が高まるのは数日間だけです。上野動物園では「自然交配」を目指しており、メスの交配に適したタイミングを見きわめ、同居させる予定です。
 事前準備として、同居の際に使用する屋外放飼場(下図のE1とE2)に雌雄いずれか1頭を自由に出入りさせて慣らします。E1とE2にパンダがいる場合、観覧通路から見ることはできなくなります。
 なお、同居をさせるときは、開園日であっても2頭の公開を中止しますので、あらかじめご了承ください。


5.同居に関するお知らせと公開中止時間
 繁殖期に入ったと判断した場合には、あらためてお知らせします。また、期間中は公開を終日中止します。

6.告知
 公開・非公開の状況は、このウェブサイト「東京ズーネット」やすべての出入口に掲示してお知らせします。
        
7.現在の状況(2015年2月5日時点)
 屋外放飼場には2頭が柵越しに近づいたり、相手のようすを確認したりできる場所があるので、自由に過ごさせています。1月上旬から、オスはメスのにおいに興味を示す行動が頻繁に見られています。メスには顕著な行動の変化は見られません。

8.2014年の経過
3月2日
シンシンに発情の兆候があらわれる。
3月4日
公開中止に関するプレス発表をおこなう。
3月5日
リーリーがシンシンに関心をもつ行動が徐々に強くなる。
中国ジャイアントパンダ保護研究センターの専門家が来園。
3月6日
ジャイアントパンダ2頭の公開を中止。2頭を柵越しに毎日お見合いさせる。2頭とも、動き回る、繁殖期特有の鳴き声を発する(恋鳴き)、匂いつけをする、水に入るといった行動が見られるようになる。シンシンの食欲が落ちる。
3月10日
シンシンがリーリーへの関心を示す行動を見せるが、リーリーを受け入れるような行動は見られない。
3月17日
同居させる機会はないと判断。
3月19日
再公開。その後も2014年中、2頭のパンダに発情の兆候は見られなかった。

上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」はこちら

(2015年02月05日)


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