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与那国馬の「シン」、群れでの生活
 └─2010/06/04

 2010年4月6日に子ども動物園に仲間入りした与那国馬のオス「シン」は、なんとか、他の馬たちの群れに馴染んできているようです。ただときどきいざこざもあります。

 特にトカラ馬の「琥太郎」は同じオス同士のためか盛んに対抗意識を燃やしてきます。餌の時間になると琥太郎のシンへの攻撃が激しくなり、シンが青草を食べていると、「これは俺のだ!」とばかり横取り、シンが移動するとまた横取りの繰り返しで、他の馬も皆落ち着いて餌を食べられません。

 野間馬のメス「えりか」の方は、初めシンのことを嫌っていましたが、最近ではシンに心を許し始め、同じ餌ばちから青草を食べるまでになりました。またシンが近づくと、メスがオスを意識したときに出す特有の高い鳴き声を出すことがあります。

 少しずつ気ままに振る舞えるようになってきたシンですが、調子に乗りすぎて担当者に注意されると、根が臆病なだけに「びくっ」と一瞬固まってしまいます。そんなに強く注意してはいないのにここまでオーバーリアクションされると、なんだかこちらが悪いように感じてしまうくらいです。
 今後はシンにあった注意の仕方を探っていきながら、よい関係を築いていかなければと思っています。

 木曽馬の初桜と与那国馬のシンが仲間入りしたことで、ずいぶん子ども動物園もにぎやかになりました。これからも初桜の成長とともに琥太郎、えりか、シンの3頭の関係がどうなっていくのかとても楽しみです。皆さんも是非子ども動物園の在来馬たちに会いに来てください。

・与那国馬「シン」公開のときのニュースはこちら

〔上野動物園子ども動物園係 橋川真弓〕

(2010年06月04日)



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