多摩動物公園のハキリアリの群れが2007年2月に交代したことは、
以前のニュースでお伝えしました。
その後、小さかったキノコ畑も大きくなり、毎日元気に葉っぱを運んでいるすがたを目にすることができます。順調だった巣の中に異変が起きたのは10月ごろのことでした。いつもより大きな幼虫がたくさん出てきたのです。やがて蛹となり、今月(12月)になって羽化が始まりました。
これまで、羽化といっても羽のない働きアリと兵アリだけでしたが、今回は正真正銘、羽をもった大きなアリで、新女王アリと雄アリです。いつもとちがうアリがたくさん見られますので、ぜひ多摩動物公園にご来園ください。
また、隣のブースでは擬態をテーマにした展示をしていますが、ここに大型種がひさびさにお目見えします。その名も「オオコノハギス」。その大きさは日本のキリギリスやクツワムシの比ではありません。来年(2008年)のお正月から展示開始です。ぜひその大きさをご自分の目で確かめてみてください。
写真上:ハキリアリの羽アリたち
写真下:オオコノハギス
〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 野村友宏〕
(2007年12月28日)