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シュレーゲルアオガエルの展示を開始しました
 └─ 2024/01/06
 昨年(2023年)、多摩動物公園内で採集したシュレーゲルアオガエルを、昆虫生態園で展示を開始しました。アカハライモリとトウキョウサンショウオの水槽に2匹のシュレーゲルアオガエルがいます。

 シュレーゲルアオガエルは木の上ですごすことの多いカエルです。葉っぱの上でじっとしていることが多く、あまり動きません。また体が緑色で、葉っぱの色に溶け込んでいます。見つけるのには時間がかかるかもしれません。飼育係でも見つけるのに時間がかかります。


葉っぱの上でじっとしているシュレーゲルアオガエル

 体の特徴や目の色など隣に展示しているモリアオガエルと比較してみると、目の色が違うことがわかります。実際に2種類を見比べながら観察するのも面白いかもしれません。

 シュレーゲルアオガエル含め、里山の生き物コーナーで展示している両生類はすべて東京都のレッドデータブック掲載種です。東京都レッドデータブックとは、東京都が出している絶滅の恐れのある野生生物をリストにしたものです。

 両生類が減少している要因として考えられるのは、人の暮らす街をつくるために多くの田んぼがなくなり、川が護岸工事され、カエルがくらすために必要な水辺や産卵のための場所が減ったことなどです。

 レッドデータブックは、身近な生きものの現状を知ることができます。今回取りあげたカエルだけでなく、哺乳類から昆虫、植物についても種の特徴や生息情報などが書かれています。

 今回展示を開始したシュレーゲルアオガエルはズーネットで採集のときから記事になっています。2本立てですので、ぜひ来園前に読んでみてください。

◎シュレーゲルアオガエルの展示公開まで
新人飼育係と水たまりのカエル(2023年07月14日)
飼育係と水たまりのカエルのその後(2023年10月13日)

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 碓田〕

(2024年01月06日)



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