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シラカシの植樹──動物たちのえさにするために
 └─ 2022/04/01
 今日から4月。春真っ盛りの季節です。動物は活発に動き回り、植物はぐんぐんと成長します。先月園内に植えたシラカシの苗木もすくすくと成長してくれることでしょう。

 さてこのシラカシの木、園内の景観のために植えられたわけではありません。では何のために植えられたのでしょうか? それは動物たちのえさにするためです。2017年5月19日のニュースでもご紹介しましたが、えさとして需要の高いシラカシの木を園内に植える活動を、2015年から続けてきました。あれから7年が経とうとしている今、その後の活動について再びご紹介したいと思います。


成長した苗木(植えてから3年目)

 ニュースでご紹介した2017年には、2016年に植えたのと同じ場所に50本の苗木を植えました。翌2018年には別の場所に30本、2019年にはまた別の場所に30本植え、着々と本数を増やしていきました。うまく根付かずに枯れてしまう苗木も何本かありましたが、多くの苗木は順調に成長し、3年ほど経つと、えさ用の枝を切ることができるくらいにまで大きくなりました。このまま成長させればより多くの枝が取れるようにはなりますが、大きくなりすぎると上のほうの枝が切りづらくなってしまいます。

 そこで、2020年には、植えてから3年目と4年目になる木の剪定作業を実施しました。切りやすい高さで切っておけば、そこから新しく伸びてきた枝をまた切りやすい高さで切ることができます。植物を管理する部署の職員に指導をお願いし、剪定方法について学びながら作業をおこないました。切った枝はもちろん動物たちに食べてもらいました。


剪定作業のようす

 その後、2021年にはさらに30本の苗木を植樹。そして先月、35本の苗木を植樹しました。今後も地道に植樹を続け、最終的には園内に300本程度植えることを目標としています。活動を開始してから少しずつ軌道に乗ってきていますが、さらに定着させていくにはまだまだ多くの課題があります。それらの課題をひとつずつクリアしながら、動物たちのためにがんばって活動を続けていこうと思います。


2021年に植えた苗木

〔多摩動物公園 前・調整係/現・南園飼育展示係 中澤〕

(2022年04月01日)



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