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チーターの子どもたちの成長
 └─ 2022/01/07
 2021年1月12日に誕生したチーターの子どもたちがもうすぐ生後1年を迎えます。前回、3頭の子どもたちのようすをお伝えしてから約9ヵ月が経ち、すっかりたくましくなったチーターの子どもたちの成長を振り返っていきたいと思います。


ガラス展示場でのようす
(撮影月:2021年3月)

 生後2ヵ月経過した3月には、ガラス展示場にデビューしました。残念ながら休園期間中で、直接見ていただくことはかないませんでしたが、岩に登ったり、水飲みに入ったりと活発にすごすようすが観察できました。このころになると、母親のおっぱいに加えて肉もしっかり食べ始め、うんちもミルク便から成獣と同じような便に変わりました。

 7月からは、大放飼場に出る練習を始めました。初めて大放飼場に出た際には、警戒しながら、おそるおそる足を踏み出していました。
 子どもたちは、しばらくは母親の後をついてまわっていましたが、20分ほどすると、子どもどうしで追いかけっこが始まりました。その際に、オスの1頭が勢い余ってモート(展示場と園路の間にある堀)に落下する場面がありました。肝が冷えましたが、怪我はなく、全身びしょびしょになって戻ってきました。
 数日後には、大放飼場に慣れたようで、放飼直後から子どもどうしで追いかけっこする姿が見られるようになりました。母親も子どもたちといっしょになって活発に走り回り、逆に母親が子どもたちに遊んでもらっているようなようすがよく見られました。

 10月には、3頭の子どものうち、メス1頭が九州自然動物公園へ移動しました。移動前の準備として、母親と兄弟から分離する必要がありました。親子ですごした部屋から少し離れた部屋へ、ふだんは使わないチーター用の通路を歩いて移動してもらうため、時間がかかるかと思いましたが、こちらの心配をよそにずんずん進み、スムーズに分離が完了しました。
 移動当日は九州までの長旅となりましたが、無事に到着し、元気にすごしているようです。
 多摩動物公園に残ったオス2頭の子どもは、いまでは母親と見間違えるほどにまで大きくなり、えさも母親と同量程度を食べるようになりました。


室内のようす
(撮影月:2021年11月)

 11月になると、マウントや首を噛む行動(交尾時に見られる行動)が見られ、母親と離れてすごす時間も増えてきました。多摩動物公園では、1歳をめどに親子分けをおこなうため、親子3頭がそろって見られるのもあとわずか。

 今後もチーターの子どもたちの成長にご注目ください。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 苅部〕

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