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両生類の展示場をリニューアルしました(※再開園後、昆虫生態園は休止中です)
 └─2020/05/29

追記:こちらでお知らせしておりますとおり、2020年6月4日の再開園後、昆虫生態園は休止中ですので、申し訳ありませんが、昆虫生態園内の両生類展示場もご覧になれません。ご注意ください。


 新型コロナウイルス感染症の影響によって多摩動物公園は2020年3月28日から臨時休園中ですが、休園になる少し前、昆虫生態園の出口付近にある両生類展示場をリニューアルしました。どこがどう変わったのか、こだわりのポイントをご紹介します。

リニューアル前
リニューアル後

 まず、水槽を置く台座の高さを20cm低くしました。これまで子どもたちは背伸びしたり抱きかかえられたりしないと見えなかったのですが、低くしたことによって多くの方々によく見ていただけるようになりました。

 次に水槽のサイズとレイアウトを変更しました。展示ガラス越しに水槽が設定してあるのですが、水槽が小さく、周囲の何もないスペースが目立っていました。そこでよりダイナミックな展示を目指し、大型の特注水槽に変更しました。

 また、展示している両生類の多くは、野生では雑木林などでくらしています。そこでネズミモチやヒサカキなど、園内に自生している樹木を採集してきました。ただし、水槽にちょうどよいサイズや形のものが見つからなかったため、幹や枝を大幅に切り詰めてから水槽内に植えつけました。
 剪定の負担で枯れてしまわないか心配だったのですが、うまく根づき、今では枝ぶりをバランスよく整える段階になりました。植物の成長とともに変化していく水槽内の景観にもご注目ください。


シュレーゲルアオガエル


モリアオガエル

 また、両生類の生態について幅広く伝えるため、木の上でくらすシュレーゲルアオガエル、モリアオガエルを加えました。地面で生活するヤマアカガエルなどと同居させているため、水槽の上の方にいる樹上性のカエルを探したり、形態を比べてみたり、見どころが増えました。

 最後に観覧通路側の改装もおこないました。壁の塗装を明るい色に変更し、暖色系のライトでパネルを照らして、柔らかい雰囲気を演出しています。また、水槽の前には観察ポイントを紹介したラベルを設置し、壁面には両生類の生態や生息環境、保全についての情報パネルを設置しました。解説を読みながら見ていただくと、両生類への理解がより深まるはずです。

 リニューアルした展示をきっかけに、両生類に興味をもっていただければ幸いです。

〔多摩動物公園南園飼育展示係 古橋保志〕

(2020年05月29日)


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