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ボルネオオランウータン「モリー」が死亡しました
 └─2011/04/30

 多摩動物公園のボルネオオランウータンのメス「モリー」が死亡しました。

 本日(2011年4月30日)朝8時ごろ、オランウータン舎で死亡しているのを飼育担当者が発見しました。解剖の結果、死因は老衰と判明しました。推定59歳と4か月でした。

 モリーは1955年11月5日、インドネシア政府から「友好親善大使」として上野動物園に贈られました。戦後初めて来日したオランウータンです。来園時の推定年齢は3歳。その後、1956年からオスのタローとペアになり、合計4頭の子を出産しました。

 約半世紀を上野動物園ですごしたモリーは、2005年、多摩動物公園に完成した新オランウータン舎に移動しました。天気のよい日は日光浴をしたり、得意の「お絵描き」をしたり、マイペースですごしていました。

 また、飼育されているオランウータンとしては、モリーは世界一の長寿でした。これまでの長寿記録としては、アメリカの動物園で飼育されていた「ガオス」(オス、推定59歳)と「グリアナ」(メス、推定58歳)2頭の記録があります。

 先月3月18日に掲載したニュースでは、担当の島原職員がこう書いています。
来園者の方や取材の方に「長寿の秘訣はなんですか」とよく聞かれるので、そのときは「好奇心旺盛でマイペース」と答えていますが、それ以上に、今までの多くの飼育担当者が、日々の健康管理に注意し、愛情をもって接してきたことが今日につながっているのではないかと私は思います。
(ニュース「長寿オランウータン『モリー』の日々」)
 たくさんの方に親しまれ、愛され、人気のあったモリーさん。モリーさんの死後、多摩動物公園のオランウータンは、オス3頭、メス6頭となりました。

※2011年5月1日追記──5月1日(日)、オランウータン舎に献花台を設置しました。

(2011年04月30日)
(2011年05月01日)



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