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ライオン園にケイコ親子がデビュー
 └─2011/03/11

 2010年10月23日、多摩動物公園で産まれたライオンの子どもたちが、2月25日からライオン園にデビューしました。オス2頭、メス2頭の子どもたちです。

 子どもたちには、アフリカにちなんだ名前をみなさんに選んでいただきました。オスは「クルーガー」「アルーシャ」、メスは「ルエナ」「タナ」です。子どもたちのお母さんは「ケイコ」(2004年4月26日、多摩動物公園生まれ)です。父親は、群馬サファリパークからやってきた「リバース」(2001年6月5日、群馬サファリパーク生まれ)です。

 ケイコは今回の出産が3回目でもあり、出産後から落ち着いて子どもの面倒を見ていました。子どもたちは生後1か月までは母乳だけで過ごし、1か月過ぎたころから徐々に肉を口に含むようになります。

 子どもたちが肉に興味を持ち始めると、ケイコは子に餌をゆずり、ある程度食べさせ、食べきれないと見ると横から取り上げていました。子どもの成長に合わせて餌を与えたり、子どもの排泄物の世話をこまめにおこなったり、ケイコの世話ぶりには感心してばかりでした。

 生後3か月ころから群れのほかのメンバーと見合いを重ね、メンバーに慣れさせ、そしてちょうど生後4か月経った2011年2月23日にライオン園へ出しました。

 最初は、発情したメスや、ケイコと仲の悪いメスを収容し、問題がなさそうなライオンと一緒に出しました。前回(2007年)子どもたちを群入りさせたとき、ケイコは若いメスたちを追いかけまわしていましたが、今回も若い「ミキ」を一番警戒し、ときどき攻撃しています。ミキは2007年に生まれたケイコの娘なのですが……。ケイコにとっては、大人になった娘より、今育てている子どもを守ろうとする意識のほうが強いようです。

 ライオン園へ出た子どもたちは、元気いっぱいに遊びまわっています。部屋から出たばかりのときはライオン園の広さにとまどっていたようですが、今では小枝を口にくわえて遊んだり、小鳥やカラスを狙ったり、牛骨台に上って骨をかじったり、兄妹で追いかけっこしたり、何をやっても楽しそうにしています。広いライオン園の中をのびのびと遊びまわって過ごしている4頭の子どもたちのようすをぜひごらんください。

2007年の群入りのようす

写真上:4頭の子どもたち
写真中:ケイコ親子
写真下:枝で遊ぶ子ども

〔多摩動物公園北園飼育展示係 近藤奈津子〕

(2011年03月11日)



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