連載
「新たな視点で見てみると」は、興味深い生き物のすがたや行動などを動画でお伝えするシリーズ。2007年7月に水族園発の連載記事として始まりました。
掲載88回(+番外4回)と連載を続けてきましたが、主筆者が井の頭自然文化園に異動になったため、
2017年6月から井の頭自然文化園発の連載「続々・新たな視点で見てみると」として生まれ変わり、34回の連載をおこないました。筆者が水族園に戻ってきてしばらくお休みしていましたが、このたび連載を再開、シリーズ通算123回の記事になります。
今回お伝えするのは、水族園の屋外展示「水辺の自然」エリアにある、小さな「田んぼ」での米づくりのようすです。

田植えのようす。ロープに付けた印を目安に苗を植えていく
お米が実る植物は、みなさんご存じの「イネ」ですね。このイネの成長のようすを、4月に始めた苗の育成から5月の田植えまでをタイムラプスなどの撮影方法で記録しました。
【動画】種もみから発芽した苗は20日間で20cmほどに育ち、5月18日に田植えをおこなった
(音声があります)
4月になり気温が上がってきたところで、昨年までに水族園の田んぼで収穫したお米の種もみを、赤玉土などを敷いた
苗床にまきました。水を吸って膨らんだ種もみからは、まず白い根が地面に向かって伸び始め、根が土のなかに埋まると、今度は薄い緑色の芽が上に向かって伸びていきます。
さらに気温が上がると苗はグングン伸びて、20日間で20cmほどにも育ち、今年の田植えは5月18日におこないました。目印を付けたロープを田んぼの上に張って、なるべく等間隔に苗を植え付けるように工夫しています。
その後、夏の日差しを浴びてイネは成長し、9月19日に稲刈りをおこないました。
次回は田んぼでのイネの成長のようすをお伝えする予定です。
〔葛西臨海水族園教育普及係 三森亮介〕
(2022年09月30日)