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成長したロックサッカーの子どもたち
 └─2014/11/14

 葛西臨海水族園の「世界の海」エリア「南アフリカ沿岸」の水槽ではロックサッカーを展示しています。ロックサッカーは全長最大30センチになる大型のウバウオのなかまです。お腹にある左右のひれが吸盤状になっており、岩や海藻にくっつくことができます。ロックサッカーについては以前、下記記事でご紹介しました。

ロックサッカーの産卵(2011年6月11日)

 この水槽では大型のロックサッカーを展示していましたが、新しく展示予定の小型貝類が食べられてしまう恐れがあったので、裏側の予備水槽へ移しました。そしてかわりに、貝類を食べる恐れのない小型のロックサッカーを5尾水槽に入れました。


 じつは今回水槽に展示したのは、水族園で生まれて育ったロックサッカーたちです。

ロックサッカーの2世代展示(2013年5月3日)

 去年(2013年)、一時的に展示をしたときよりも大きく成長し、どの個体も全長8センチ程に成長しました。展示開始時はブラインシュリンプやミンチ状にしたゴカイなど細かな餌を食べていましたが、今ではサクラエビやオキアミといった大きな餌をバクバク食べています。

 ロックサッカーたちは水槽の左右にある配管の裏が居心地がいいようで、よくそこに隠れています。餌を与えると配管の裏から飛び出してきますが、餌をくわえると元の場所に戻ってしまうので、姿をよく観察できないのが難点です。

 フォールスプラムアネモネやサンディアネモネなど、色鮮やかなイソギンチャクが多い水槽の中ではあまり目立たない魚ですが、早く大きく成長させて3世代目の繁殖にも挑戦したいと思います。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 遠藤周太〕


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