井の頭自然文化園水生物館では、かつて身近な水辺で普通に見られたアカハライモリを飼育し、展示しています。アカハライモリ特集第2回をお届けします。
・前回:
続々・新たな視点で見てみると[25]ひょっこり顔出し憎めぬしぐさ:アカハライモリの愛嬌(2019年4月14日)
今回は水槽のイモリたちの食事にをご紹介します。
えさを食べるイモリ。なぜか他の個体が食べているえさが気になるようす
水生物館では、水槽のイモリたちに粒状になったカメ用えさや冷凍のアカムシ、乾燥させたヨコエビなどを与えています。カメ用えさは水に浮くので、えさに気づいたイモリたちはいっせいに水面に上がって来て、われ先に食べ始めます。
【動画】カメ用えさを食べるイモリ。セリフを想像してしまうようなコミカルなシーンがあちこちで見られる
映像をよく見ると、えさを飲み込むときに目をつぶっていることに気づきました。カエルの場合、目をつぶって眼球が口の中に出っ張ることによって獲物を喉の奥に押し込むと言われていますが、イモリでも同じなのでしょうか。
【動画】ニホンアマガエルがコオロギを食べるようす。目を何度もつぶって飲み込もうとする
まかれたえさに興奮したイモリたちは、えさでない物にも食いついてしまうことがあります。たとえば、目の前にフラフラしてる黒っぽいものにとりあえず噛みついてみることも。
【動画】他個体の前肢に噛みつくイモリ。噛まれた方も慣れているのか落ちついたようす
次回は、えさではないのですがイモリが喜んで食べる物についてお伝えします。
〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 三森亮介〕
(2019年04月22日)