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続々・新たな視点で見てみると[24]土の中のイルミネーション?:ホタルミミズの発光
 └─2018/12/21

 クリスマスも近づき、街には色とりどりのイルミネーションが輝いていますが、生き物の中にもきれいな光を発するものがいます。発光する生物としてまず思い浮かぶのは、初夏の夜に点滅するホタルではないでしょうか。この寒空にホタルを見つけることはできませんが、じつはとても身近に光る生き物がくらしていることがあります。その名前はホタルミミズと言い、発光する色もホタルと同じ黄緑色です。

 ホタルミミズの基本情報については、筆者の前職場、葛西臨海水族園での記事をぜひお読みください。

続・新たな視点で見てみると(62)水族園の周辺にくらす発光生物[3]──ホタルミミズ」2017年3月17日

 井の頭自然文化園に異動して来てからも、前職場で書いた記事を読んだ方から何度かホタルミミズについて問い合わせをいただきました。そこで、水生物館のまわりでも探してみたところ、あっけなく見つかりました。


今回見つけたホタルミミズの生息場所。来園者が歩いているその地面の下にも発光生物がくらす

 せっかく見つけたので、やはり光らせてみることにしました。ピンセットなどで刺激をすると発光する液を出しますが、水分があると光りだすので湿らせたペーパータオルの上で撮影しました。


【動画】ホタルミミズの発光。カメラの感度がよいため明るく輝いているように
見えるが、実際の光はもっとやさしくポワッとしている

 さらに今回、もうすぐクリスマスなので、もみの木をイルミネーションしてみました。


【動画】地中に暮らしているホタルミミズが、何のために発光するのか良くわかっていません。
撮影後は元の場所に帰ってもらいました

 思いのほか身近にくらしているホタルミミズ。みなさんもお家のまわりなどで探してみてください。そして、発光生物に興味をもった方はぜひこちらの記事もご覧ください。

続・新たな視点で見てみると(64)[最終回]発光生物オンパレード──キラ・ピカな発光生物たち」2017年3月31日

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 三森亮介〕

(2018年12月21日)


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