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オグロプレーリードッグ展示場の土を入れ替えました
 └─ 2025/01/18
 上野動物園の東園、バイソンの放飼場の手前で、オグロプレーリードッグ(以下プレーリードッグ)を展示しています。

 プレーリードッグは齧歯目リス科プレーリードッグ属に分類され、北アメリカの草原で1頭のオスと複数のメスから構成される「コテリー」と呼ばれる家族群をつくり、それが集まった大きな群れでくらしています。地下に穴を掘り、いくつかの部屋を作って、トイレや寝室、子育てなど用途に応じて使い分けています。

 上野動物園のプレーリードッグも、20頭以上の群れで(2025年1月現在)、野生と同じように放飼場の土を自分たちで掘って寝室などを作ってくらしています。しかし、土が古くなってくると、衛生管理上のリスクや、もろくなって穴が崩れる危険性が高まるため、2年に1回、土の総入替えをおこなっています。2024年は入替えの年でした。


土入替えのようす

 土の入替えにあたり、まずは飼育個体をすべて捕獲しました。なお、全頭捕獲は土の入替えがない年でも、健康診断や、個体識別用のタグを確認するために1年に1回おこなっています。今回は11月18日から4日間かけてすべての個体を捕獲し、11月25日の休園日に放飼場の土の入替えをおこないました。

 当園では、黒土と真砂土の2種類を混ぜ合わせて使用しています。黒土に、固まりやすい真砂土を混ぜ合わせることで、プレーリードッグが掘った穴が崩れにくくなるのです。

 この作業は、言葉にすると「放飼場の土をすべて出し、新しい土を入れる」だけですが、実際におこなうのはとても大変です。単純に土の量が多いだけでなく、重機での作業が難しい場所であることから、すべて手作業でおこなう必要もあるからです。当日は職員が総出で協力し、一日がかりでなんとか終えることができました。


作業終了後

 土を入れ替えた放飼場にプレーリードッグを戻すと、さっそく穴を掘っていました。新しい巣穴を使うプレーリードッグたちを、ぜひ見に来てください。


オグロプレーリードッグ

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(2025年01月18日)



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