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オグロプレーリードッグの全頭捕獲と健康診断
 └─2023/12/22
 上野動物園で毎年恒例のオグロプレーリードッグの全頭捕獲。今年は2023年11月27日に実施しました。前回は2022年11月に実施し、展示場の土も入れ替えましたが、土の入れ替えは2年に1回でよいので、今回は全頭捕獲のみです。

 全頭捕獲の目的はプレーリードッグたちの健康状態の確認です。ケガや病気をしていないか、歯は伸び過ぎていないかなど、1頭ずつ丁寧に見ていきます。プレーリードッグはネズミやリスと同じ「齧歯類」(げっしるい)の動物で、前歯が一生伸び続けます。枝葉や種子類といった硬いえさも与えていますが、それでも伸びている場合があるので、口の中も念入りにチェックします。

 その後、かならず体重を測定します。今年は歯の伸び過ぎやケガをしたプレーリードッグはおらず、体重も雌雄ともに1,000gを越える健康体ばかりでした。結果は記録として残し、来年の健康チェックの際、前年と比較します。人間の健康診断と少し似ていますよね。


体重測定中のオグロプレーリードッグ

 来年(2024年)春の繁殖期には出産、そして子育てへと進める予定です。ただし、子が生まれすぎるのを避けるため、そして繁殖期のオスどうしの闘争を防ぐため、全頭捕獲以降は、公開するオスの数を減らしています。非公開となったオスたちは、来年の春ごろまで屋内ですごします。


室内ですごすオスたち

 また、繁殖期はプレーリードッグにストレスをかけないよう、子育ての場となる巣穴の清掃はせず、展示場の清掃と給餌のみをおこないます。安心して子育てのできる環境づくりのため、出産から子育ての間は担当者も巣穴の中を覗くことはできません。辛抱強く見守ります。

 来年の春頃、プレーリードッグの子どもたちが出てくるかもしれません。楽しみに待っていてください。

〔上野動物園 東園飼育展示係〕

(2023年12月22日)



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