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オーストラリアハイギョの引越し
 └─2010/02/12

 上野動物園の両生爬虫類館では、昨年(2009年)1月からスッポンモドキとアジアアロワナの同居展示を始めましたが(ニュース動画)、このたび、隣のオーストラリアハイギョの水槽にアジアアロワナを移し、オーストラリアハイギョとスッポンモドキを同居させました。これで、同じオセアニアに生息するスッポンモドキとオーストラリアハイギョを一つの水槽で展示できるようになりました。

 これまでオーストラリアハイギョは狭い水槽に15匹が入っていましたが、水槽の形状が影響して見えにくく、さらにはお客さんから「あっ、ナマズだ」などと言われることもありました。引越し後は、広いところでのびのびしているように見えます。また、真横からよく見えるようになり、担当者びいきとはいえ、ハイギョってかっこいいなぁとあらためて思いました。15匹が泳ぐようすは、オーストラリアハイギョがこの地球に出現した4億年ほど古代の水中のようにも見えます。

 一方、アジアアロワナは以前より狭い水槽に入ることになったので、展示数は減らしましたが、水槽内には比較的植物が多く、アジアアロワナにとって自然に近い雰囲気のある展示になりました。暗い茂みの中から、突然大きなアロワナが目の前に現れるかもしれません。

 オーストラリアハイギョとアジアアロワナの展示場所を入れ替えただけですが、雰囲気のある新展示になったと思っています。ぜひ「太古の自然」をのぞいてみませんか。

〔上野動物園は虫類飼育展示係 浅野晃良〕

(2010年02月12日)



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