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バナナ大好き、セバタンビヘラコウモリ
 └─2009/07/10

 先週、こちらのニュースでセバタンビヘラコウモリの子育てについてお伝えしました。今週は、ふだんの彼らのくらしぶりをちょっとだけ紹介します。

 セバタンビヘラコウモリは植物を食べるコウモリです。えさとして、上野動物園では毎日バナナやオレンジ、リンゴを与えています。また、土曜・日曜・祝日の午前11時ごろ、ハチミツを薄めたジュースを与え、食事風景をごらんいただいています。

 毎日午後2時から3時ごろ、木の枝にえさをつけて部屋の中に入れます。コウモリたちも腹時計(?)と、部屋の外でえさの準備をする係員の気配でえさの時間を察知するようで、たくさんの個体がせわしなく飛び回り始めます。

 そこにえさをつけた木の枝を入れてやると、お腹をすかせたコウモリたちがつぎつぎに飛んできて、まずバナナから食べ始めます。飛びながら一口かじっていくもの、バナナにちょっと止まって二、三口かじっていくもの、はたまたしっかりとバナナにしがみついて10秒くらい独占して食べ続けるものなど、食べかたはさまざまです。

 そしてバナナをあらかた食べつくすと、彼らはとりあえずお腹がいっぱいになるのか、天井にぶら下がって休憩モードに入ります。ときどき、えさのようすを探りに飛んでくる個体もいます。残りのオレンジとリンゴは、夕方以降、次の日の朝までに食べます。

 飛ぶためにたくさんのカロリーを必要とするコウモリは、体の大きさの割には多量のえさを食べます。

 そんな彼らのえさの時間は、上にも書いたとおり、午後2時から3時くらいのあいだです(小獣館には飼育展示室がたくさんありますが、小獣館入口に近いところから順番にえさを入れていくため、時間には幅があります)。つぎつぎにえさに群がり、バナナを食べつくしていくセバタンビヘラコウモリたちのようすをぜひ見に来てください!(小獣館、ただいま冷房中です!)

写真上から:
・バナナに飛んできて……
・飛びながら食べる!
・しがみついて食べる!
・ほぼ食べつくしました

・東京ズーネットBBの動画「セバタンビヘラコウモリ
 (2003年03月撮影)

〔上野動物園西園飼育展示係 井上智右〕

(2009年07月10日)



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