多摩動物公園では、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力するため、佐渡トキ保護センターからトキを預かり、非公開での飼育繁殖をおこなっています。
このたび、2017年に当園で誕生したトキ5羽を移動するとともに、来年の繁殖期に向けてペアを組み替えるため、成鳥のオス個体1羽を佐渡トキ保護センターと交換します。

佐渡へ移動するトキ
移動するトキについて
移動予定
搬出 2017年10月25日(水)
搬入 2017年10月26日(木)
※悪天候などにより移送日が順延になる場合があります。
移動先及び移動元
佐渡トキ保護センター(新潟県佐渡市)
移動個体
搬出個体
① オス 2017年4月18日 当園生まれ
② メス 2017年4月20日 当園生まれ
③ オス 2017年5月25日 当園生まれ
④ メス 2017年6月 9日 当園生まれ
⑤ オス 2017年6月13日 当園生まれ
⑥ オス 2011年4月28日 佐渡トキ保護センター生まれ(2012年11月25日来園)
搬入個体
① オス 2014年4月30日 長岡市トキ分散飼育センター生まれ(※搬出個体⑥と交換)
経緯
動物を単独の施設で飼育すると感染症の発生にともない全滅の恐れがあるため、個体を複数の施設に分散して飼育する場合があります。環境省が進める保護増殖事業のトキについても、鳥インフルエンザ等の感染症対策として複数の施設に分散して飼育しています。
都立動物園は40年以上にわたって佐渡トキ保護センターにおける飼育繁殖に技術協力をしてきた実績があることから、保全活動の調整機能をもつ野生生物保全センターがある多摩動物公園で、環境省の指示のもと非公開エリアで2007年12月からトキを飼育しています。
このたびは、保護増殖事業計画に基づいてトキを佐渡トキ保護センターへ移動します。また、今回移動する幼鳥5羽は、今後の放鳥計画に組み込まれる予定です。また、2013年から当園で繁殖に参加していたオス個体も、全体の繁殖計画に基づきペアの組替えをおこなうこととなり、佐渡トキ保護センターのオス個体と交換することになりました。
多摩動物公園のトキの飼育状況(2017年10月23日現在)
7羽(オス3、メス4) ※今回の移動個体は含みません。
2017年の国内でのトキの繁殖状況(2017年9月7日現在)
佐渡トキ保護センター及び同野生復帰ステーションと当園を含む5つの分散飼育地を合わせて、今年の繁殖期は、国内で46羽のトキが育っています。
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(2017年10月23日)