ニュース
アムールトラ「イチロー」死亡──多摩 2006/11/27

 2006年11月24日(金)午後4時、多摩動物公園のアムールトラ「イチロー」が急性腎不全で死亡しました。

 イチローは、ビクトル(オス)とアシリ(メス)ペアの第2子として、2004年8月8日に多摩動物公園で生まれました。(2003年5月26日に生まれた第1子のオス「センイチ」は現在、大阪市の天王寺動物園にいます。)

 生後10か月ごろより、イチローにてんかん発作が見られるようになり、多摩動物公園では状態を見ながら投薬を続けていました。ところが、最近状態が悪化し、11月22日には大きな発作を起こしてしまったのです。投薬による治療をおこないましたが、残念ながら回復せず、11月24日の午後4時に死亡しました。

 これまでイチローを見守り、応援してきてくださった方々にお礼申し上げます。

 現在、多摩動物公園のアムールトラは、ビクトル(オス)、アシリ(メス)、そして、2006年6月16日に生まれたメス「シズカ」の3頭となりました。

参考:アムールトラ(別名シベリアトラ)
 ネコ科最大の動物。アムール川流域、ウスリー川流域、中国東北部の針葉樹林帯に生息しています。トラは分布域によって数亜種に分けられており、アムールトラはその一亜種です。学名 Panthera tigris altaica、英名は Siberian tiger。
 全世界のトラの推定生息数は 5,000~7,500頭程度。そのうち、インドのベンガルトラが 3,000~5,000頭を占めるといわれています。アムールトラは毛皮や漢方薬の材料として乱獲され、また、森林伐採等による生息地減少の悪影響も受けて、非常に数が少なくなっています(推定150~200頭)。ワシントン条約付属書I表、レッドデータブック絶滅危惧種、東京都ズーストック種にも指定されています。
 交尾期は11月~4月ごろ、妊娠期間は103日ほど、通常2~3頭を出産します。子は1歳半ごろに親離れし、3~5歳で性成熟します。
 日本動物園水族館協会による集計データ(2005年12月31日)によると、日本国内では24の施設が計50頭(オス28、メス22)のアムールトラを飼育しています。

東京ズーネットBBより動画3点
動画:2003年7月撮影のセンイチ(生後2か月弱)

動画:2004年10月撮影のイチロー(生後2か月とちょっと)

動画:2006年9月撮影シズカ(生後3か月)

東京ズーネットの過去のニュース
センイチ誕生
センイチ、大阪へ旅発つ
イチロー誕生
シズカ誕生

(2006年11月27日)



ページトップへ