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オランウータンの「ひな」を移動します
 └─2023/10/12
 多摩動物公園では、このたびオランウータンの「ひな」(メス)が、鹿児島市平川動物公園(鹿児島県鹿児島市)へ移動することになりましたので、お知らせします。

移動するオランウータン
名前    ひな(帰属:長野市茶臼山動物園
性別    メス
年齢    13歳
生年月日  2010年3月1日 釧路市動物園生まれ


オランウータン「ひな」
(撮影日:2023年9月27日)

移動予定日
2023年10月24日(火)

経緯
 今回移動をする「ひな」は、釧路市動物園で生まれました。父親はブリーディングローン(※)により茶臼山動物園から移動した個体、母親は釧路市動物園所有の個体であるため、両園間の協議により「ひな」は茶臼山動物園の帰属となっています。

 オランウータンは、母親と生活をする中で様々なことを学習する動物ですが、「ひな」は人工哺育で育ったため、飼育担当者が代わりに学習の機会を与えることは難しく、繁殖行動などに支障が出る可能性がありました。多摩動物公園では、将来の繁殖の可能性を少しでも上げることを目指して、2020年に釧路市動物園より「ひな」を受け入れ、オランウータンの社会性を学ばせる取組を進めてきました。それまで成獣個体との同居ができなかった「ひな」ですが、多摩動物公園の取組の中で他の個体と同居が可能になり、オランウータンとしての学習機会を多く得ることができました。

 当初の目的であった社会性学習について十分な成果が得られたため、公益社団法人日本動物園水族館協会生物多様性委員会オランウータン管理計画に従い、新たなペア形成や繁殖を目指すため、「ひな」を移動することになりました。

※ブリーディングローンについて
 繁殖を目的とした動物の貸借契約のこと。動物園間で個体を移動させることによって、新たなペアを形成し、繁殖に寄与することを目的としています。

当園での飼育状況(2023年10月12日現在)
10頭(オス5、メス5) ※今回移動する「ひな」を含みます。

日本国内の飼育状況について(2022年12月31日現在)
12施設  28頭(オス 16、メス 12)
資料:オランウータン国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】

◎関連ニュース
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(2023年10月12日)



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