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イセエビ幼生を展示しました
 └─葛西  2010/07/30

 2010年7月26日夜から翌27日朝にかけて、葛西臨海水族園でイセエビの幼生が孵化しました。7月9日に動画とともにお知らせしたニュース水槽と同じく、特設展「タッチンフィーリン」の水槽で見つかりました。

 そこで7月30日、このイセエビの幼生を「東京の海」コーナーの一角に展示しました。

 幼生は脚を広げても幅4~5ミリほどしかなく、ほとんど透明な体をしています。水流に乗って漂っていますが、姿勢はいつも同じで、よく見るとしっかりと泳いでいることがわかります。

 イセエビの幼生たちは、孵化後およそ300日もの長いあいだ、海で浮いて漂うくらしを続けます。その間に30回ほど脱皮を繰り返して成長し、体長3センチほどの透明なエビへと成長し、海底でくらすようになります。

 イセエビは高級食材なので、養殖のための研究が長いあいだおこなわれてきましたが、幼生の飼育がむずかしく、まだ実用化されていません。

 葛西臨海水族園での飼育経験もわずかで、どこまで飼育できるかはわかりません。この機会をどうぞお見逃しなく。

写真上:イセエビの幼生(フィロソーマ)
写真下:イセエビの卵(オレンジ色が卵)

〔葛西臨海水族園飼育展示係 荒井寛〕

(2010年07月30日)



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