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2/10開催、参加者募集!野生動物の保全に向けて──「東京動物園協会野生生物保全基金」報告講演会 先着順で受け付けます!(※募集終了しました)
 └─東京動物園協会 2024/01/12
 ※募集終了しました。



 東京動物園協会野生生物保全基金は、野生生物保全活動に取り組む方々の活動を支援するために助成金交付事業をおこなっています。助成対象となった保全活動について広く知っていただくために、報告講演会を開催します。会場は上野動物園内です。

 今回の講演は6題です。申込は先着順です。お早めにお申し込みください!

開催日時・場所

日時 2024年2月10日(土)13時30分〜15時40分(予定)
場所 上野動物園内 管理事務所3階
対象 80名

講演① 国内に生息する野鳥の鉛汚染状況の実態調査

 牛根奈々さん(ヤマザキ動物看護大学 講師)

 重金属の鉛は多種の生物に生体影響を及ぼす代表的な環境汚染物質です。中でも鳥類は、行動や繁殖機能等への影響が報告され、いくつかの鳥種では、絶滅の危機に瀕するほどの生体影響が生じています。

 海外では環境中や生息する野鳥の鉛濃度が調査され、この結果に基づいて、狩猟の鉛弾の使用規制が施行されている一方、国内では北海道のみ、鉛弾で狩猟された獣死体を捕食した猛禽類の死亡事例によって鉛弾の使用が規制されており、本州以南に生息する野鳥の鉛汚染の実態は明らかではありません。そこで今回は、本州に生息する野鳥を対象に、野鳥の鉛汚染状況の実態調査についてお話しします。


◎講師プロフィール ヤマザキ動物看護大学動物看護学部(動物福祉研究室)講師。獣医師、鳥類標識調査員。専門は鳥類学、野生動物医学、法獣医学。全国の傷病鳥獣救護施設並びに動物園と協働して、主に哺乳類と鳥類の生理生態と福祉について研究を行っている。また,法獣医学に関連して、不適切な飼養管理や動物の死因検査を実施し、国内のOne Welfareの発展に取り組んでいる。

井の頭自然文化園のハヤブサ

講演② 野生動物における身体的ストレスおよび心理的幸福度の評価法に関する研究

 講師:大和修さん(鹿児島大学 共同獣医学部 教授)

 各種野生動物について、身体的ストレスマーカーとして血清アミロイドA(SAA)および心理的幸福度マーカーとしてオキシトシン(OXT)を測定し、展示動物では水族館・動物園での生活の質(QOL)、狩猟動物では狩猟方法によるダメージ、ならびに特別天然記念物指定の絶滅危惧IB類(EN)(アマミノクロウサギ)では交通事故や野猫などが与える身体的・心理的ストレスを評価し、そのデータに基づいて野生動物のQOLの改善およびアニマルウェルフェアの追求に役立てます。今回は展示動物(イルカ、コアラ)、狩猟動物(イノシシ、ヤクシカ)、特別天然記念物指定の絶滅危惧IB類(EN)(アマミノクロウサギ)についての調査結果をお話しします。

◎講師プロフィール 1990年に岩手大学を卒業し、北海道大学大学院獣医学研究科に進み、1992年から日本学術振興会 特別研究員、修了後1994年に北海道大学獣医学部助手(内科学)、2000年同講師、2004年同助教授を経て、2006年から鹿児島大学農学部獣医学科教授(臨床病理学)に赴任し、2012年共同獣医学部に名称変更して現在に至っている。なお、2018年〜現在まで5年間、インドネシア、アイルランガ大学非常勤教授を兼業で務めている。専門は、獣医臨床遺伝学、臨床病理学、野生動物医学で、詳細はresearchmapを参照。

研究対象の動物たち

講演③ トウキョウトガリネズミの繁殖生態に関する研究

 講師:河原淳さん(環境省北海道地方環境事務所 環境影響調査員)

 環境省レッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に選定されているトウキョウトガリネズミは、世界最小級の大きさであるため、捕獲も野外における直接観察も困難な種です。本種の保全には、繁殖生態を解明し、累代飼育を可能にして知見を得ることがとても重要になります。

 これまで、本種の繁殖生態を解明し、累代飼育のための知見を得ることで本種の保全活動につなげようと活動を行ってきました。今回は昨年度、世界で初めて出産、新生仔の独立まで飼育したその後と、妊娠個体の捕獲技術の確立、その手法についての見直しについてお話しします。

◎講師プロフィール 博士(農学)。環境省希少野生動植物種保存推進員。高校教員から、環境アセスメントのコンサルタント、環境保全団体職員を経てNPO法人えんの森を設立。現在は公務員。北海道浜中町霧多布湿原センター館長などを経験しながら、一貫して環境アセスメント関連の事業に関わり、野生生物の保護・保全と環境教育・地域づくりの活動を行っている。トウキョウトガリネズミに関する活動は、2021年NHKの「ダーウィンが来た!」で紹介された。

トウキョウトガリネズミ

講演④ 刺し網漁による海鳥混獲の実状把握~ウミガラスとエトビリカの保全を目指して~

 講師:鈴木康子さん(一般社団法人 バードライフ・インターナショナル東京)

 環境省が絶滅危惧種に指定している種も含み、多くの海鳥が犠牲になっている刺し網漁による海鳥混獲の現状把握のため、北海道北西部の漁業者と協働でデータ収集を継続しました。地域の漁業者を対象に意識調査も行い、混獲の有無や混獲に対する考えなど、実情把握に役立つ情報を得ることができました。

 また、葛西臨海水族園と協働で、本活動内容を水族園の展示解説や動画を通して、子供から大人まで多くの来園者に紹介していくプログラムを構築しました。NGOと研究者、漁業者、水族園が協働で環境問題の解決に向けて取り組む一連の活動についてお話しします。

◎講師プロフィール バードライフ・インターナショナル、海洋プログラム、主席海洋スペシャリスト。野生動物医学・生態学を学ぶために渡米。アメリカ西部における海鳥保全と、水産資源回復の間の軋轢に関する研究に14年間従事。2018年の帰国後はバードライフのグローバルチームの一員として、海鳥と漁業の共存を目指すため、日本の漁業者、サプライチェーン、行政、一般市民への働きかけを行っている。野生生物学博士。

ウミガラス(撮影:佐藤 信彦 氏)

講演⑤  齢構造解析とゲノムワイドなSNP解析によるヤエヤマハラブチガエルの保全生態学的研究

 講師:戸金大さん(慶應義塾大学生物学教室助教)、秋田耕佑さん(大阪市環境科学研究センター研究員)、阿南一穂さん(財団法人平岡環境科学研究所研究員)

 絶滅危惧種ヤエヤマハラブチガエルは国内では八重山諸島の西表島と石垣島に生息することが知られており、砂泥質の岸に巣穴を造り産卵するという独自の習性を有しています。そのため、森林伐採や土地造成等に伴う湿地の消失により生息状況の悪化が懸念されていますが、個体群構造や繁殖状況等の実態は不明であり、有効な保全対策を講じるための知見が不足しています。本研究では複数の地域個体群を対象に、齢構造解析及び遺伝学的解析を行い、保全対象の優先度を検討するための基礎資料とすることを目的としています。今回は2019~2023年の研究から明らかになった繁殖状況と遺伝的構造についてお話しします。

◎講師プロフィール ①戸金 大(慶應義塾大学生物学教室助教)、②秋田耕佑(大阪市環境科学研究センター研究員)、③阿南一穂(財団法人平岡環境科学研究所研究員)①主な研究テーマはトウキョウダルマガエルと沖縄のカエル類の保全生態学的研究。②主な研究テーマはマホロバサンショウウオの分布と遺伝的多様性。③主な研究テーマはカエル類の捕食−被食関係。2019年から沖縄県の八重山諸島に生息するカエル類の生態を解明するため、齢構成や遺伝的多様性、食性などを題材とした共同研究を行っている。

ヤエヤマハラブチガエル

講演⑥  奈良・グリーンヒル生駒におけるツバメの子育て研究

 講師:荻巣樹さん(奈良女子大学附属中等教育学校)4年生

 奈良県生駒市の飲食店街、グリーンヒル生駒には20個を超えるツバメの巣が存在し、毎年多くのツバメが子育てをしています。これらのツバメの子育てを2018年から毎年調査して、ツバメの子育てにおける雌雄の役割や子育て時期における給餌回数の違い等を明らかにしました。調査を続ける中で、子育て時期が進むにつれ給餌回数と給餌日数が比例しないことという新たな疑問が生まれました。この疑問を明らかにするために糞の分析や給餌の動画撮影等を使い、親鳥のヒナへの給餌内容を調べ、分析し、過去のデータと比較した活動についてお話しします。

◎講師プロフィール 奈良女子大学附属中等教育学校4年生。SSH研究会生物班に所属。奈良女子大学附属小学校に所属していた2018年度よりツバメの子育ての観察を開始。2023年度の冬には、文部科学省が展開する「トビタテ!留学JAPAN 高校生第8期派遣留学生」に選出され、ツバメの越冬地であるフィリピンで約1ヶ月半、ツバメや地元の方々のツバメに対する意識の調査・保護啓発活動を実施。

ツバメ


応募方法

 受付フォームで以下のとおりお申し込みください。

 お申し込みの際は、@tokyo-zoo.netおよび@kintoneapp.comからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。なお、お申し込み後に自動返信メールが届かない場合は、東京動物園協会野生生物保全基金事務局までご連絡ください。

こちらの受付フォームからお申し込みください

 ※外部サイト(kintoneapp.com)に移動します。kintoneapp.comは、トヨクモ株式会社が管理運営するウェブサイトです。今回のプログラム参加者募集に際して応募者の方々からご提供いただく個人情報は、トヨクモ株式会社が管理するサーバーに厳重に保管し、目的のための使用終了後、すみやかに削除するなど、厳正かつ適正な運用をおこないます。

【問い合わせ先】東京動物園協会野生生物保全基金事務局
        03-3828-8235 ※受付時間は9時30分〜17時
【締    切】2024年1月31日(水︎)送信分まで有効 ※募集終了しました。
※応募は1組1回のみとします。同じ応募者による複数の応募はすべて無効となりますのでご注意ください。
※応募は先着順となります。定員に達した時点で受付を終了いたします。

(2024年01月12日)
(2024年01月15日 講演会参加の募集終了)



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