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カワネズミが餌をとる瞬間
 └─2011/02/25

 井の頭自然文化園水生物館でカワネズミの展示を開始し、およそ1か月が過ぎました(展示開始の記事)。

 せわしなく泳ぎまわる行動と、餌を食べて満腹になると巣にもどって寝ることをあいかわらず繰り返しています。

 午前中に水槽を掃除して餌を与えるのですが、その際、二階の巣から一階の水槽へと飛び込みます。そしてしばらく周囲をうかがった後に餌を探し始めます。
 カワネズミの餌は、現在、生きたモツゴとミールワーム、乾燥エビ、そしてペレット(ジャコウネズミ用の固形飼料)の4種類です。もっとも好きなのはモツゴとミールワームで、次にエビ、最後にペレットという順番です。すべての餌を同時に与えているので、好きな順番で食べていきます。

 水槽には、生きたモツゴを毎日10尾程度入れていますが、カワネズミはその魚を泳いで捕まえ、岩の上にもって行って食べます。目がほとんど見えないようで、石の隙間に鼻先を入れて、モツゴがヒゲや鼻先にふれた瞬間にとがった前歯で上手に捕まえます。空腹のときには捕獲したモツゴをすぐに2、3尾続けて食べてしまうのですが、満腹になってくると、捕獲したモツゴを岩の上に置きっぱなしにして、巣に戻って寝てしまいます。そして空腹になったころ、巣から出てきて再び食べるのです。

 水槽の掃除は開園前におこない、餌は午前10時半から11時の間に与えます。モツゴを捕獲する瞬間はとてもすばやく、写真におさめることは今のところ成功していません。捕獲の瞬間は、ぜひ生でごらんください。

・東京ズーネットBBの動画「カワネズミ新展示」

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 中村浩司〕

(2011年02月25日)



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