同じところでじ~とたたずむハシビロコウ。にらめっこをしていても、たいてい負けてしまいます。走禽舎やカバやキリンやオカピを見てもどってきても、やっぱり同じ姿勢。
しかも、見れば見るほどユニークなその顔は、「木靴」のようなくちばしとアンバランスな頭の大きさが、見るものをとらえて離しません。
ていうか、なんでこんな姿に……。後頭部?の寝ぐせのような立ちぐあいがイカシてます。
アフリカ中央部に分布するこの鳥は、沼や湿地でくらし、大きなくちばしで魚やカエル、ヘビ、小動物などをくわえ、丸呑みにします。西園フラミンゴ舎のとなりにいますが、最近、少しフラミンゴたちにスペースをゆずってもらって、ハシビロコウの繁殖準備をしています。
つまり、水の上に足場を組み、そこに木の枝を置いて、巣の準備をしたのです。このスペースにはオスとメス1羽ずつが入っていますが、巣の上に乗ったのは、まだオスだけとのこと。
雨季から乾季に変わったあとが繁殖シーズンらしいのですが、どのような刺激がもととなって繁殖行動に入るのか、まだまだ未知数。もしかして梅雨が終わったら……? でも、巣の周辺の水位なども関係しているかもしれません。
このユニークな鳥を飼育しているのは、日本では千葉市動物公園、伊豆シャボテン公園、そして上野動物園の3園だけ。まだ繁殖例はありません。
上野動物園西園で、このヘンな動物とガンを飛ばしあって午後を過ごすのもステキかも。
・「東京ズーネットBB」
ハシビロコウの動画はこちら。(ふだんはあまり動かないので、貴重な映像です!)
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千葉市動物公園
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伊豆シャボテン公園