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カヤネズミの巣作り行動──上野 2/21
 カヤネズミは日本でいちばん小さなネズミです。体長は5~6センチほど、しっぽの長さは7センチくらい。特徴は、イネ科植物が生えた草地でくらし、ススキやオギやチガヤなどの葉をたてに細長く割き、しっかりと編んで、直径10センチほどの球形の巣を作ることです。

 そのカヤネズミの巣作り行動を、「TokyoZooNetBB 」の「動く!どうぶつ図鑑」で紹介しています。長さは約4分。ススキは地面から生えているように見えますが、鉢植えです。まわりに土を置いて、鉢を隠しているのです。写真は「東京ズーネット」 https://www.tokyo-zoo.net/ からニュースページをごらんください。

 ススキの葉を両手でつかんで押さえ、口と歯でくわえて、頭をグイッと上につきあげるようにして、葉の線維にそってほぐしていきます。ビデオでよ~く見てください。葉はちぎり取ってしまうわけではないので、すぐに枯れることはありません。

 巣作りは一年をとおして行なうようですが、植物の生い茂る季節には、地面から1メートルほども離れた高い場所に作られた巣がよく見られます。

 ビデオでは、赤味がかった背中の茶色と、お腹の白色もよく見えます。しっぽを草にまきつけて上り下りするところもわかるでしょう(頭に白く見えるのは、雌雄を見わけるためにつけた色です)。

 夜行性の動物ですが、西園小獣館の地下で昼夜を逆転させて展示しています。ビデオを見たら、今度は実物を見に来てください!

 近年、カヤネズミがくらしやすい環境が減ってしまって、カヤネズミの巣も見つけづらくなりました。そうした環境の問題もふくめ、カヤネズミについて精力的にまとめたサイトが、カヤネズミを研究する畠佐代子さんの「かや日記」

 東京動物園友の会の会誌「どうぶつと動物園」2003年3月号には、カヤネズミの巣作りに関する記事が掲載されます。



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