葛西臨海水族園では本日2017年12月21日、「アンタークティックトゥースフィッシュ」(Antarctic toothfish)の標本展示を始めました。場所は本館1階「世界の海」エリアの「北極・南極の海」コーナーです。
透明塩化ビニール製標本ケースに封入したアンタークティックトゥースフィッシュの液浸標本
展示する標本は2016年11月15日、第57次日本南極地域観測越冬隊員が釣りによって採集した個体です。体長1.3メートル。葛西臨海水族園と連携協定を結んでいる
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所からご提供いただきました。
アンタークティックトゥースフィッシュは、スズキ目ノトテニア科の魚。学名
Dissostichus mawsoni。日本では「ライギョダマシ」と呼ばれています。名前のとおり、南極大陸周辺海域でくらしています(アンタークティック=南極)。
成長すると最大で全長1.8メートルにもなり、体重は100キログラムに達します。全長約1.6メートルの個体の場合、約30歳と推定されています。浮袋をもたず、皮下脂肪と筋肉内の脂肪で浮力を得ます。おもに水深70メートルから2,000メートルの中層で生活し、特徴的な鋭い歯で魚類やイカ類を捕食します。
標本データ:
体長 1,306ミリ
採集日 2016年11月15日
採集地 南緯69度00分・東経39度50分(オングル島沿岸)
採集水深 650メートル
(2017年12月21日)