上野動物園両生爬虫類館(ビバリウム)に2016年3月22日、オオアナコンダが1個体到着、翌3月23日から展示を始めました。
オオアナコンダは南米北部のアマゾン川流域に生息し、最大で全長が約9メートルになるといわれる世界最大級のヘビです。

今回来園したのは2011年に神戸市の須磨海浜水族園で生まれた個体で、全長約3.5メートル、体重は59.5キロ。長さもさることながら、その太さには驚きました。
須磨海浜水族園から上野動物園まで、この個体は輸送箱に入れられ、車で7時間半かけて運ばれてきました。これほどの大きさとなると、上野動物園に到着後、展示室に運ぶのが大変な作業で、両生爬虫類館職員総出での対応になりました。
オオアナコンダは袋に入った状態で箱に入れられていました。まずは箱ごと展示室へ運び込み、慎重に袋から出しました。最初はじっとしていましたが、しばらくすると室内を豪快に動き回り、新しい住まいをすみからすみまで細かくチェックしているようでした。
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展示準備中 | 目が白い。脱皮前の兆候である |
現在搬入から1か月がたち、プールに入って落ち着いて過ごしています。オオアナコンダは成長するにつれて水中で生活するようになります。これは、水中だと浮力があるので、重たい体でも移動が陸上よりも楽なためと考えられています。
最近、両目が白くなり、身体の色が黒っぽくくすんだ感じになっています。これは、オオアナコンダにかぎらずヘビが脱皮する前の兆候で、この状態からだいたい1週間から10日ほどで脱皮をします。タイミングがよければ、脱皮しているところを目撃できるかもしれません。ぜひお早めに両生爬虫類館(ビバリウム)にお越しください。
〔上野動物園は虫類館飼育展示係 佐藤薫〕
(2016年04月22日)