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アカハシコガモのひなが孵化しました
 └─多摩  2011/06/03

 多摩動物公園フラミンゴ舎では、ヨーロッパフラミンゴのほかにアカハシコガモとアカハシオナガガモも一緒に飼育しています。2011年もフラミンゴのひながたくさん生まれていますが、5月10日にアカハシコガモのひなも孵化しました。

 アカハシコガモはアフリカ大陸サハラ砂漠以南の湿地帯に生息している小型のカモのなかまです。名前の通りクチバシが赤いのが特徴で、見た目には雌雄でほとんど違いがありません。

 4月10日ぐらいから、島状になった陸地で抱卵している個体を2羽確認しました。そして、ちょうど1か月後の5月10日に、小さなひなが9羽泳いでいるのを確認しました。

 ひなたちは好き勝手にフラミンゴ舎内を泳ぎ回るので親たちは大忙しです。面倒をみている親はオス1羽にメス2羽というおもしろい構成でした。

 孵化当日から雨が降り心配していましたが、メス2羽はひなたちを陸地へ誘導し、しっかりひなを抱いていました。オスもその周りをウロウロし、ほかの鳥たちが近づいてくると、ものすごい勢いで追い払います。私たちの心配をよそに、みごとな育児ぶりを見せてくれました。

 ひなの餌は、鶏用の餌とカモ用ペレットをミキサーにかけたり、ふやかしたりしたものを与えています。ひなたちもよく食べてくれます。

 餌をくれる人を覚えているのか、掃除をしているときも足元に寄ってくるので、踏んでしまわないように、排水溝に入ってしまわないようにと毎日ひやひやしながら作業をしています。

 現在、生まれたときより一回りほど大きくなり、元気に泳ぎ回っています。成長が早くかわいいひなの時期を見られるのは短い間ですので、ぜひ多摩動物公園のフラミンゴ舎へお越しください。

写真上:親とひな
写真下:ひなを抱く母親

〔多摩動物公園北園飼育展示係 斎藤友樹〕

(2011年06月03日)



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