上野動物園の子ども動物園に、トカラヤギが4頭仲間入りしました!
これまでにもお伝えしたように、子ども動物園では日本の在来家畜の保護に取り組んでいます。すでに、木曽馬、トカラ馬、野間馬などの在来馬を飼育していますが、以前から飼育しているトカラヤギも在来家畜のひとつです。
近年、純系のトカラヤギが減ってきているため、上野動物園ではトカラヤギの繁殖に取り組んできました。しかし、今後もトカラヤギをふやすためには、新しい血統が必要です。
そこで今回、鹿児島県の平川動物公園からオス1頭、熊本県の熊本市動植物公園からオス1頭とメス2頭が来園しました。これでトカラヤギは14頭になりました。子ども動物園には雑種のヤギもいたのですが、これらは他の動物園や牧場に旅立つことになりました。
新しい4頭のヤギたちが子ども動物園にやってきたのは、2008年8月4日です。メス2頭は「なかよし広場」の群れに仲間入り。オス2頭は、それぞれ別の部屋で単独飼育です。
なかよし広場のメス2頭は、先住のヤギたちに角突きをして、挨拶がわりの力くらべをしていました。熊本から来たメス2頭には立派な角が生えています。しかし、先住のヤギたちは「除角」(じょかく)しているため、角がありません。除角とは、生まれてすぐ、角が生えてこないようにすることです。
本来トカラヤギは、オスにもメスにも角があります。そのため、力くらべのときは先住のヤギが少し痛そうでしたが、しばらくするとそんな挨拶も終わり、いっしょに餌を食べたり、休んだりするようになりました。
来年はトカラヤギのかわいい赤ちゃんが生まれることでしょう。楽しみにしていてくださいね。
写真上と中上:熊本市動植物園から来たメス2頭
写真中下: 熊本市動植物園から来園したオス1頭
写真下:平川動物公園から来たオス1頭
〔上野動物園子ども動物園係 高橋美紀〕
(2008年08月08日)
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