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「東京でカエルを見かけたヨ!」途中経過
 └─上野・多摩・葛西・井の頭 2008/05/30

 上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園の4園が同時に始めた「東京でカエルを見かけたヨ!」。スタートは2008年2月29日の国際カエルの日でした(おしらせはこちら)。

 東京の野外でカエルやオタマジャクシを見かけたら、各園に掲示中の地図にシールを貼っていただくという調査です。2週間以内の目撃情報を随時貼っていただいており、現在も続行中(2008年11月6日まで)。

 シールは5色。ヒキガエルは黄色、アカガエルのなかまは赤、アマガエルやアオガエルのなかまなら緑、なんだかわからないけれどとにかくカエルという場合は白、オタマジャクシは青と分類していただいています。

 途中経過を簡単にご報告しましょう。開始から2か月近く経過した4月24日までに貼っていただいた目撃シールは、4園合わせて 8,971枚。地図は2週間ごとに貼りかえるので、いつごろ、どこで、どれくらいの頻度で、どのようなカエルが見られたかがわかります。

 いちばんたくさん貼られたのが、黄色いシールのヒキガエル。 2,893枚でした。中でも3月下旬から4月上旬にかけて、とくにたくさんのシールが貼られました。ヒキガエルは「カエル合戦」と呼ばれるとおり、産卵時に集まる習性があるので、その時の目撃例が多いようです。

 つぎに多かったのが、青いシールのオタマジャクシで 2,326枚でした。青いシールが増えた時期は、黄色のシールの時期よりも少し後でした。

 さて、「カエルがよく見られる場所」は、この調査だけではわかりません。たとえば、葛西臨海水族園の地図は、江戸川区にシールがたくさん貼られています。でも、それが江戸川区にたくさんカエルがいるからなのか、それとも江戸川区内からのお客さんが多いからなのか、判断できないのです。ただし、集計上の数だけで見ると、いずれの施設でも、練馬区、杉並区、世田谷区に多くのシールが貼られていました。

 これからの季節、オタマジャクシは手足が伸び、陸にあがるようになります。多摩動物公園ではヤマアカガエルの鳴き声が聞こえています。葛西臨海水族園の周辺ではアマガエルのすがたも目にします。見つけたら、またシールを貼りに来てください!

写真上:アズマヒキガエル
写真下:上野動物園での「東京でカエルを見かけたヨ!」マップ

〔多摩動物公園野生生物保護センター長 冨田恭正〕

(2008年05月30日)



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