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ヤマアカガエル2代目誕生
 └─多摩  2008/04/18

 今年(2008年)は「国際カエル年」。多摩動物公園からもちょっとしたカエル話をお届けしましょう。

 多摩動物公園で飼育しているカエルは「ヤマアカガエル」です。山地に多く生息し、近年の宅地開発等により生息地が少なくなってきています。まだ「希少」というわけではないのですが、「カエルツボカビ症」の問題等もあり、昨年から昆虫園では繁殖に取り組んできました。

 試行錯誤の末、2008年3月下旬、飼育していたメス全個体が産卵しました。ヤマアカガエルの卵はヒキガエルのようなヒモ状ではなく、卵の「塊」です。一つの塊は、両手ですくえるぐらいの大きさです。

 お腹の中の卵をすべて出し終えたメスたちはどれもガリガリ。かわいそうに思えるほどのすがたになってしまいました。メスに感謝しつつ、早く元どおりの体になれるよう、担当者はせっせと餌を与えています。

 3月下旬に産んだ卵からオタマジャクシがたくさん生まれました。今オタマジャクシたちはエサをもりもり食べ、成体になる準備をしています。昆虫園では現在、カエルツボカビ症や施設の都合などでヤマアカガエルを展示していませんが、今年が「国際カエル年」であるからには、ぜひとも来園されるみなさんにかわいい子ガエルを見てもらえるよう、展示を再開したいと思います。

・東京動物園協会による「国際カエル年活動宣言」
https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=8170

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 牧村さよ子〕

(2008年04月18日)



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