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新たな視点で見てみると(23)
 水中カメラで見る、東京湾の生物
 └─葛西 2007/12/21

 さまざまな撮影方法を駆使してお送りする「新たな視点で見てみると」。今週は、水中カメラで撮影した、葛西臨海水族園の目の前の海にすんでいる生き物の映像をお届けします。

 葛西臨海水族園では、水族園周辺の環境を知るために、さまざまな調査をおこなっています。その中に、実際に海の中にダイビングをして、生き物を観察する調査があります。今週(2007年12月17日)も潜水調査をおこないました。今回お届けするのは、調査の際、水中で撮影した映像です。

 当日の水温は13℃ほど。気温も10℃以下で、長い時間水中に潜っているにはきびしい温度でした。葛西臨海水族園は東京湾の奥の方にあり、夏場などは海水が大変にごって、10センチ先もよく見えないような状況になることがあります。しかし今回の調査ではにごりはあまりひどくなく、2~3メートル先まで見えていました。

 最初に映っているのはウミウシのなかま「アカエラミノウミウシ」(体長約3センチ)(だと思うのですが、よく似た種類もいるのでちがうかもしれません)です。そして、ハゼのなかま「ヒメハゼ」(体長約4センチ)。体の模様が海底の砂地に似ていて、どこにいるかわからなくなるほどです。最後は体長約20センチもある「マハゼ」です。

 沖縄の海のようなハデさはありませんが、東京湾の奥にもさまざまな生き物が暮らしていて、潜水調査をするたびに新たな発見があります。すぐそばにある海の中にも、まだまだ知らないことがいっぱいあるのです。

【動画:東京湾の潜水調査で見た生物たち】

 ・Windows Media形式
 ・QuickTime形式

※潜水調査には特別な許可を得ています。葛西臨海水族園の前の海は遊泳禁止です。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕

(2007年12月21日)



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