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ラーマ君、夏バテ?
 └─上野  2007/08/31

 まだまだ暑い日が続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか? 昨年はあまりエアコンをつけませんでしたが、今年は毎日のようにエアコンをつけてしまいます。

 夏の最高気温が更新されるほどの猛暑の今年。子ども動物園のともだち牧場にいるラマの「ラーマ君」には、ちょっとした異変(?)がおきています。

 ともだち牧場では、午後1時から1時半、青草(乾いていない生の草)を動物たちに与えています。動物たちも餌の時間を知っていて、担当者が青草の入ったカゴを持って近づくと、「早くちょうだい!」といわんばかりの顔で集まってきます。ラーマ君もご自慢の長い首を柵からニョキッと出して、カゴの中の青草を先につまみぐい(?)するほど。みんな青草が大好きです。

 そんな青草大好きのラーマ君ですが、最近、青草のカゴを見ても座り込んだまま食べに来なかったり、食べに来たとしても、少し食べてすぐ座ってしまったりすることが多いのです。読者の中にも、「私も最近食欲が……」という方もいらっしゃるのでは。そう。どうやらラーマ君は、暑さに“夏バテ”してしまったようなのです。

 ラマという動物は、もともと南米の高山地帯の家畜です。涼しい山の上に暮らすラマにとって、今年の暑さはやはり厳しいのでしょう。運動場に水をまくと、「体にかけて~」とラーマ君みずから近寄ってくることもあります。

 「なんとかいつものラーマ君に戻ってもらいたい!」。担当者として、このまま放っておくわけにはいきません。そこで、運動場に氷を置いてみることにしました。どんな反応をするかドキドキでしたが、動物たちには大好評! ペロペロ舐めたり、かじったり。ラーマ君も氷の近くに座り込んで、冷たい空気を感じているようです。

 残暑きびしいこの夏。動物たちの涼むすがたを見て、みなさんも少しばかり涼しくなってみてはいかがでしょうか?

〔上野動物園子ども動物園 伊藤望〕

(2007年8月31日)



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