ニュース
リーフィシードラゴン産卵! でも……
 └─2007/07/13
 葛西臨海水族園では「オーストラリア西部」の水槽でリーフィシードラゴンを展示しています。2007年7月8日、このリーフィシードラゴンに産卵が確認されました。しかし残念ながら、メスが産んだ卵は受精しておらず、水槽の底の砂の上に落ちていて、新しい命につながるものではありませんでした。

 リーフィシードラゴンはタツノオトシゴと同じヨウジウオ科の魚です。よく知られているとおり、タツノオトシゴはメスが産んだ卵をオスが受け取り、孵化するまでお腹にある育児嚢(いくじのう)と呼ばれる袋で守ります。リーフィシードラゴンも、オスがメスから卵を受け取り、お腹にくっつけて孵化するまで守るのです。

 今回、オスがメスから卵を受け取るまではいきませんでした。オスは卵を受け取る準備が整うと、お腹に卵を付けるための凸凹ができるそうですが、残念ながらその兆候は見られませんでした。

 リーフィシードラゴンは、生息場所であるオーストラリアでも数が減少し、保護の対象になっているとても貴重な生き物です。葛西臨海水族園では、水温や日長をコントロールしてこの魚が生息する海の環境を再現するなど、リーフィシードラゴンの繁殖に取り組んでいます。今回、メスは卵を産む準備ができたということですので、つぎはぜひオスをその気にさせたいと思います。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 木船崇司〕

(2007年7月13日)



ページトップへ