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落ちつきを取りもどしたアミメキリンの「アミ」
 └─多摩  2007/07/06
 2007年6月13日、いしかわ動物園からアミメキリンのメス「アミ」がやってきました。来園当日はとても落ちついたようすだったアミ。ところが、翌日になるととても警戒心が強くなっていて、「小放飼場」の中をときには小走りになりながら歩き回っていました。

 そこで、まだ検疫中でしたが、獣医の許可を得て、ユメというおとなしいメスと同居させたところ、アミは落ちつきを取り戻しました。また、同居させたとたん、アミはユメのおっぱいをほしがる仕草を見せました。去年(2006年)の3月4日生まれのアミは、母親と離れ、遠い地に1頭で来て心細く感じていたのではないでしょうか。その後、アミはまるでユメを母親のように慕い、いっしょに行動するようになりました。

 ユメと2週間の同居生活の後、検疫も無事終了。6月27日にはおとなしいメスたち4頭といっしょにして、一時的に「大放飼場」にデビューさせました。アミにとって今まででいちばん広い場所です。気に入ってくれたのか、走り回っては立ち止まり、新天地を満喫しているようすでした。

 以後、完全に群れ入りするまで訓練的な放飼を続けますが、その際に同居させる個体は、ユメを含め、4~5頭の中で日々入れ替えています。いずれもおとなしいメスばかりで、アミとの相性もよく、すっかり落ちついたアミは、われわれ飼育係が近づいても平気なようすです。

 アミが群れ入りを果たすのもまもなくです。約半年年下のユーカリといっしょに広い放飼場で元気なすがたを見せてくれることでしょう。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 清水勲〕

写真上:おとなしいメスといっしょのアミ(右)
写真下:柵ごしに他の個体とお見合い中のアミ(手前)

(2007年7月6日)



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