ニュース
サハラ砂漠のゴミムシダマシ──多摩 2007/03/16

 多摩動物公園の昆虫園で、アフリカのサハラ砂漠に生息するゴミムシダマシの一種 Trachyderma hispida の展示を始めました。

 ただし、生きた昆虫を海外から無許可で持ちこむことはできません。というのも、植物を食べる外国産昆虫が日本で増えてしまうと、作物を食べ荒らし、農業に大被害を与えてしまうおそれがあるからです。そのため、あらかじめ空港の植物防疫所に許可を申請し、持ち込み可能な種類かどうか、確認しなければなりません。今回、輸送に協力していただいた方と事前に連絡を取り合い、植物防疫所とやりとりをした結果、持ち込むことが可能になりました。

 持ち帰った人のお話では、このゴミムシダマシは「フランスパンが大好物」とのことでした。サハラ砂漠周辺はむかし、フランスの植民地だったのです。フランスパンが手に入らず、ためしに食パンをあたえたところ、よく食べたそううです。毎日与えるわけではありませんが、ときどきはパンもメニューに加えています。

 現在、昆虫生態園の一般昆虫コーナーで元気に動き回っています。

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 浅井ミノル〕

(2007年3月16日)



ページトップへ