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アカシュモクザメの腸洗い──葛西 11/7
Tカメラマン「た、た、た、大変だぞ」

メルマガ担当「どうしたんです、誤植の訂正文に誤植があったみたいな顔して」

Tカメラマン「そりゃアンタだろ」

メルマガ担当「……(事実無根)」

Tカメラマン「チョーアライだよ、腸洗い」



 というわけで、見せてもらった写真が、右の写真。アカシュモクザメの「腸洗い」です。



 2003年11月13日午前8時半ごろ、東京動物園協会のTカメラマンがアカシュモクザメを見ていると、とつぜんサメの体から「白煙」のようなものがあがったとのこと。「こ、これが、あの腸洗いかっ!」と数枚を撮影。

 腸洗いというのは、腸を肛門(総排泄腔)から外に出す行動です。Tカメラマンが目撃した個体は、2~3分後に腸を体内に戻したそうです。



 東京動物園友の会の機関誌「どうぶつと動物園」1995年 10/11月号から引用しましょう。
 軟骨魚類であるサメやエイ類の腸は太短く、内面にらせん弁というひだを持っています。腸の表面積を大きくして食物を長く腸内に留め、栄養を吸収するための仕組みです。サメの仲間でも外洋の生活に最も適応したメジロザメ科とシュモクザメ科では、らせん弁が特殊化して紙巻状になっています。この腸内部のひだがどのように反転し、また巻き取られるのかは明らかではありませんが、腸洗いは未消化物や寄生虫などを排出するのに役立つのでしょう。

(安部義孝「サメの『腸洗い』)

 サメの腸洗いは、水族館に20数年つとめていても3回だけしか目撃しなかったとか、葛西臨海水族園の園長も4回しか目撃したことがないとか、かなりレアな行動です。「生涯、腸洗いを見る機会はないだろうなー」と思っていたTカメラマンでしたが、とつぜん目の前を横切ったのは、腸を体外に出したアカシュモクザメ! 「いやー、もう死んでもいいね」とは、念願かなったTカメラマンの弁。



 みなさんの中にもアカシュモクザメの腸洗いを目撃された方、いませんか?



・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」のアカシュモクザメはココ



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