沖縄のみやげもの屋にいくと、小さなガラス瓶に入った「星砂」が売られています。水族園では、この「ホシスナ」を生きている状態で見ることができます。「世界の海」のエリア、インド洋の水槽へどうぞ。水槽いっぱいに展示されている美しいサンゴの根元や海藻の上に、星形の砂が見つかります。大きさはわずか1ミリぐらいです。
肉眼ではよくわかりませんが、顕微鏡で拡大して見てみると、砂の表面には孔がたくさんあいていて、その孔から何本もの糸のような足がでています。この足で石や海藻にくっついたり、移動したり、餌をくっつけてとらえたりします。星砂の正体は、有孔虫が死んで残った殻なのです。
沖縄にはほとんどホシスナからなる砂浜もありますが、その沖にホシスナが生きている海があると考えると、その膨大な生息数に驚きます。有孔虫類の死殻は、多くの海の底、とくに熱帯の海底をつくる重要な堆積物のひとつなのです。(くわしくはメールマガジン
ZooExpressのNo.27 をどうぞ)
*写真には3種類の有孔虫が写っています。真の星形に近いのがホシスナ、円形の盤から棒状の突起が八方に伸びているのがタイヨウノスナ、円盤状がゼニイシです。赤褐色の物体はサンゴ。拡大写真は
こちらをどうぞ。