上野動物園では現在、オカピのメス2頭を飼育しています。このうちの1頭を、よこはま動物園(ズーラシア)に貸し出し、繁殖をめざすことになりました。
オカピは、ジャイアントパンダ、コビトカバとならんで、「世界三大珍獣」とまで形容される動物。上野動物園には、この3種を飼育展示しています。
旧ザイール北部の森林に生息するオカピは、1901年、イギリスの探検家ハリー・ジョンストン卿によって公式に“発見”されました。シマウマにも似ていますが、キリン科の動物です(キリン科に属するのはキリンとオカピの2種だけ)。皮膚でおおわれた角、長くのびる舌など、キリンと同じ特徴をもっています。
ズーラシアに出かけるのは「キンビア」(メス、9歳)。1997年6月3日にアメリカのサンディエゴ野生動物公園で生まれた個体です。上野動物園に来園したのは、2001年6月。その後、「カセンイ」(メス、9歳)が来園。カセンイは、1994年7月6日に同じくサンディエゴ野生動物公園で生まれた個体です。いずれも、ブリーディングローン(繁殖貸与)で上野動物園にやってきました。
キンビアの出発日は、2006年11月27日(月、休園日)。前日の11月26日まで、通常どおり展示しています。ズーラシアでは約2か月をすごす予定です。
ズーラシアには、オス3頭、メス3頭のオカピがいますが、キンビアとは血縁関係がありません。今回の繁殖計画により、あらたな血統の誕生が期待されます。
現在、日本国内でオカピを飼育しているのは、上野動物園とズーラシアだけです。
・東京ズーネットBB、
動画「オカピ」(2003年1月公開、約2分30秒)
(2006年11月25日)