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オオハクチョウの活躍に期待──上野 2003/10/17

 不忍池に、いつのまにか増えたオオハクチョウ。井の頭自然文化園からやってきた3羽です。2003年8月30日に放しました。オスどうしでケンカすることもあるので、オスは1羽だけ。

 ハクチョウたちは、ただのんびりと泳いでいるだけではありません。不忍池に繁茂するハスを少し減らしてくれるのではないか、と期待されているのです。

 ただし、ハスといっても、まだ柔らかい新芽でないと、なかなか食べてくれないようです。岸にもっと美味しい草があると、そっちを食べてしまうかも。来年の春から夏にかけて、オオハクチョウたちは活躍してくれるでしょうか?

 上野動物園でオオハクチョウを展示するのは、27年ぶり。じつに久しぶりの来園となりました。

 ハクチョウたちは、不忍池のほとり、「白鳥の像」にちかい岸辺にいることが多いようです。
 ちなみにこの像は、新潟県北蒲原郡水原町(すいばらまち)の瓢湖(ひょうこ)に飛来するオオハクチョウが国の天然記念物に指定された際、その記念に寄付されたもの。瓢湖は人造湖。そこにやって来たハクチョウは、人間による餌づけで増えました。

 この記事を編集中のいま、もうすっかり夜ですが、不忍池をちょっと見てきましょう──。タンチョウは池の中、一本足でじっと眠っています。暗いので、ほとんどシルエット。シジュウカラガンは地面をつついているようですが……いました、そのそばで眠っているオオハクチョウ。首を後にまわし、羽の中に突っ込んでじっと眠っていました。

 モモイロペリカン、タンチョウ、シジュウカラガンなどとともに、不忍池のほとりを“演出”するオオハクチョウ。日中、悠然と不忍池を泳ぐすがたをごらんください。

・水原町の公式サイト内「瓢湖・白鳥」のページ。「リアルタイム映像」(といっても約3分おきの更新)もあり。

(2003年10月17日)



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